カズ、アジア予選対策は空中戦強い選手
J2横浜FCのFW三浦知良(48)が17日、引き分けに終わったロシアW杯アジア2次予選・シンガポール戦の感想を語った。今後も日本は相手に引いて守られる同様の戦いを強いられると予想し、打開策として、高さのあるFWの起用を挙げた。
試合内容は「予想通りと言えば予想通り」の展開だったと明かした。「どこまで0に抑えるかという戦いを(対戦国は)やってくるから。あそこまで好プレーが出ると向こうも余計に集中力も高まるし。シンガポールにとっては良かったんじゃないですか」とシンガポールをたたえた。
カズは93年に米国W杯のアジア1次予選初戦でタイを1-0で破るゴールを決め、97年には1-0で勝利したフランスW杯1次予選初戦のオマーン戦にも出場。アジア予選初戦特有の難しさを熟知している。
2次予選の次戦は9月3日、ホームでのカンボジア戦になるが、「次に当たるカンボジアもそう。ポイント(勝ち点)をとって2位とか、上に行きたいというサッカーをやる。そうすると(相手は)ああいう戦術になります。(今後も)こういう戦いになってくるんじゃないですかね」と、同様の内容が続くことを予想した。
打開策としては、高さのある選手を前線に配置することを挙げた。現在、日本代表に選ばれていない立場として、「言っていいか分からないですが…」と現在の代表チームを尊重した上で、「ヘディングが強い人間が前にいるだけでもだいぶ、違うんじゃないかと(思う)。高いクロスとかで揺さぶって、頭で勝てれば相手にとって脅威ですからね」と語った。FW豊田陽平(鳥栖)やFWハーフナー・マイク(HJKヘルシンキ)を例に出しながら、「違ったタイプのFW、空中戦で強い選手がいると違う攻撃パターンになる。最後の15分とか、(1点を争う)ああいう局面で出てきたら(相手は)嫌ですから」とした。
長谷部誠(E・フランクフルト)や香川真司(ドルトムント)ら代表選手と親交が深いカズだが、シンガポール戦の後はまだ直接連絡はとっていないという。「みんなちょっと休みたいですよね」と後輩たちの体調を気遣っていた。