釜本氏、ギリシャ戦カギは「やっぱり本田」
サッカー元日本代表FWで元日本協会副会長の釜本邦茂氏(70)が15日、大阪市北区のグランフロント大阪で行われたW杯日本対コートジボワール戦のパブリックビューイングにゲスト参加。黒星発進となった日本代表を厳しく評論すると同時に次戦への課題を挙げた。
FIFAランキング46位の日本に対して、相手は23位。前半に先制しながらの逆転負けに釜本氏は「本当の世界の差。ランキングの違いというのがそこにはある。サッカーの質からすれば、しょうがない部分がある」と実力差を強調した。
特に途中出場で空気を一変させた相手の大黒柱ドログバを絶賛。「日本の選手ができないようなドリブルの仕方、ボールの持ち方。この前のザンビアとはサッカーの質が全然違う」と解説した。
「相手はドログバが出てきただけで、チームとして安心して攻めにかかっていた。日本のトップは誰がいるかということ」と比較。「柿谷が出てきて、短い時間で何をしたか。先発は何をしていたのか。最初から大久保を出した方がよかったかも」とザッケローニ監督の選手起用にも疑問を呈した。
辛口の釜本氏も「前半は非常によかった。ボールの動かし方、選手の動きが非常によかった」と評価。しかし、後半の話になると「ボールを取ってからどこを起点にして攻めていくかという、チームとしてのコンセプトがなかったような気がする」と厳しく指摘した。
「出て行かないといけないところで出て行かない。詰めないといけないところで詰め切れない。そういった一つ一つのプレーの中で最後のところで点が取れなかった。そして失点した」と敗因を分析した。
次のギリシャ戦のキーマンを問われると「やっぱり本田ですよ」と即返答。「1点目、あそこで点を取ったということからすれば、第2戦も本田」と指名した。
「何と言っても先制点が大事」と力説。「日本は高さがないだけに速いパスワークで攻め込んでいかないといけない。そういう点からすれば、一人一人の運動量、特に両サイドの運動量が必要になってくる」と絶対必要な勝ち点獲得へのカギを説いた。