最暴愚畷谷、判定惜敗で“金星”逃す

 「ボクシング8回戦」(23日、神戸芸術センター)

 アフロボクサーの日本フライ級5位・最暴愚畷谷(さいぼうぐなわてだに、26)=六島=は53・0キロ契約8回戦を判定1-2で惜敗した。格上のIBF世界スーパーフライ級4位・帝里(ている)木下(29)=千里馬神戸=を追い詰めたが、あと一歩及ばなかった。

 「人生を変える戦い」と具志堅用高氏ばりの巨大アフロヘアに変身し、今戦に臨んだ。リングに登場した“カンムリワシ”は会場の視線を一身に集め、笑いも誘った。

 ゴングが鳴れば、ヘアだけではないことを披露。1回から徹底した接近戦に持ち込み、しつこく左右のボディー打ち。帝里を自らの土俵に引きずり込み、ペースを握った。

 中盤以降も驚異のスタミナで前に出続ける。フックを食らい、右まぶたを腫らしながら、手数で圧倒。しかし、最終回も決定打を与えることはできず、軍配は帝里に上がった。

 最暴愚は「あと少し、勝つんだという気持ちが足らなかった。倒す気持ちが大事だった」と、唇をかんだ。金星を挙げれば、確実だった念願の世界ランカー入りはお預けとなった。

 7回には帝里が右まぶたを流血。最暴愚の左フックによるカットに見えたが、ジャッジは「偶然のバッティング」。ヒッティングならポイントで有利になっただけに、試合の明暗を分けた。

 巨大なアフロで、レフェリーから死角になってしまった可能性もあるが、本人に悔いはない。「アフロまでして、惨めな試合をしたらどうしようかとプレッシャーがありましたが、できることはやりました」と力を出し尽くした表情で語った。

 敗戦を本人は受け入れたが、判定に不満爆発なのが枝川孝会長。「あのカットはヒッティング。ボディーも効いていた」と、JBC(日本ボクシングコミッション)に抗議文を出すことを明言した。千里馬神戸の玉清美マネジャーには「アフロ代を出したってくれや」と捨てゼリフを残し、会場を後にした。

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