「ＷＢＣ・ＷＢＡ世界ウエルター級王座統一戦」（３日、ラスベガス）

　ボクシングのＷＢＣ・ＷＢＡ世界ウエルター級の王座統一戦が３日（日本時間４日）、米国ラスベガスのＭＧＭグランド・ガーデン・アリーナで開催され、ＷＢＣ世界同級王者のフロイド・メイウェザー（３７）＝米国＝が２-０の判定で、ＷＢＡ世界同級王者のマルコス・マイダナ（３０）＝アルゼンチン＝に勝利し、王座を統一した。

　“現役最強”メイウェザーが２０１４年初めて迎えた相手は強打者のマイダナ。マイダナは昨年１２月にメイウェザーの弟分的存在のエイドリアン・ブローナー（米国）から豪腕で２度ダウンを奪った上で、判定勝ちしている。その危険な強打者相手に、メイウェザーは自慢のスピードとテクニックで向かい合う。

　人気歌手ジャスティン・ビーバー、ラッパーのリル・ウェインをを携えてリングインしたメイウェザー。頭から入り、右フックを振り回してくるマイダナのラフな攻めに少々手を焼き、４回にはバッティングで右目上をカットする珍しい場面もあったが、モーションのない右ストレートなどパンチの的中率で上回る。ダウンを奪うことはできなかったが、クリーンヒットはほとんど許さず、技術の差を見せつけた。１人のジャッジがマイダナの攻勢を評価したスコアは１１４-１１４、１１７-１１１、１１６-１１２。「厳しい試合だった。ファンにエキサイティングな試合を見せたかった。マイダナはいいファイターだった。ファイトマネーに見合う試合をしたかった。ファンが見たいのなら再戦してもいい」と、勝者はリングで語った。

　これまでスーパーフェザー級からスーパーウエルター級まで５階級を制覇しているメイウェザーは１９９６年のデビューからの無傷のレコードを４６戦全勝（２６ＫＯ）に伸ばした。“Ｍｏｎｅｙ”（大金持ち）のニックネームを持ち、スポーツ選手の長者番付でも常に上位にランクされる王者の、今回のファイトマネーの最低保証は３２００万ドル（約３３億円）。これに加えて有料放送（ＰＰＶ）の売り上げによるボーナスが付く。マイダナの保証額は１５０万ドル（約１億５０００万円）。マイダナの戦績は３９戦３５勝（３１ＫＯ）４敗。