メジャー最年長投手とイチローの共通点

 イチローとの共通点を明かしたメッツのコローン
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 初めて2人が顔を合わせたのは2001年8月3日のことだ。当時インディアンスのエースだったバートロ・コローンは、マリナーズの新人イチローと4度対戦。結果は二ゴロ、投ゴロ、見逃し三振、三塁バント安打だった。

 以来、2人はチームを変えながら15シーズンで107打席(プレーオフを含むと115打席)の対戦を重ねてきた。この数字は、97年にメジャーデビューしたコローンにとっては他のどの打者よりも多く、イチローにとってはラッキー(カブス)に次いで2番目に多い。

 メジャー通算222勝、5月に43歳を迎えたコローンは現在、メジャー最年長選手としてメッツでプレー。一方、5カ月若いマーリンズのイチローは野手の中では最年長。通算3000安打まであと34本としている。

 「非常に優れた打者。質が高く、見る者に感動を与える選手だと思う」。

 ドミニカ共和国出身のコローンがスペイン語で通訳を介してイチローの印象を語る。

 年齢こそ近いが、その体型はまったく異なる。球団発行の選手名鑑に表記されている体重はコローン128・2キロ、イチロー78・8キロ。前者の体のシルエットは「ゴムまりのような」という表現がぴったり当てはまるほど丸い。

 そんなコローンが、イチローはどんなときもストレッチを欠かさない選手だと伝え聞くと「私にもストレッチのルーティンがあります。柔軟性はとても重要ですから」と力説。さらに「柔軟な体は現役生活を続けるためのカギになっている」と断言した。

 聞けば、筋トレはあまりやらないとのこと。その体の柔らかさは、直立した状態から振り上げた足が頭の高さを越えるほどだという。昨年9月5日のマーリンズ戦で見せた一塁線際からの一塁への“背面トス”や、4日の同カードでスタントンが放った時速179キロの打球を抜群の反応で捕球したプレーは柔軟性の高さを証明している。

 コローンには薬物規定違反により12年シーズン終盤から翌年にかけて出場停止処分を受けた黒い歴史があるが、球団関係者は「好不調に関係なく、自分のルーティンを継続する姿は若い選手たちのお手本になっている」と話す。

 コローンとイチローが最後に対決したのは昨年9月16日。通算打率は2割7分4厘(106打数29安打、3本塁打)だ。今季の残り試合は13。7月に6試合、8、9月に7試合が組まれている。イチローにとっては偉業のかかった試合になる可能性がある。全米のメディアやファンも“最年長対決”の実現を心待ちにしている。

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