イチローまた偉業 同僚「幸せに思う」
「ブレーブス0-4マーリンズ」(31日、アトランタ)
マーリンズのイチロー外野手(41)が八回に日米通算2000得点(日本658、メジャー1342)を記録した。この日は「2番・右翼」で出場し、3打数無安打1四球、1得点。打率を・248とした。
大音量の音楽が鳴り響く試合後のクラブハウス。日米通算2000得点の記録を聞かされたイチローは開口一番、こう言った。
「その2000だったのね、あれ」
本人によると、「2000」の言葉が耳に飛び込んできたのは八回の守備に就いた時だったという。右翼席の日本人らしきファンがその数字を「何を今さらって思った」とイチロー。「そういうことだったんですね」とようやくつながったようだった。
偉業が達成されたのは1-0の八回の打席だ。四球で出塁し、次打者の右越え適時二塁打で生還した。2000回目のホームを踏んだわけだが、「知らなかったんだから(何も)感じられない」とイチロー。「僕から言うことないですよ。何にもないです」と続けた。
とはいえ、メジャーでは、通算2295得点の最多記録をもつリッキー・ヘンダーソンやタイ・カッブら、7人しか到達していない数字だ。日米合算とはいえ、偉業であることに代わりはない。
本塁打以外は、すべて後続の打者頼みなのは事実だ。しかし、単打で一塁から三塁に進んだり、二塁からホームに生還したりするためのスピードや高い判断能力などが必要とされることも忘れてはならない。
イチローの2000回目のホームインをアシストしたプラドは言う。「大きな節目に関われたことを幸せに思う。イチローと一緒にプレーしたことを自分の子供たちにしっかり伝えたい」。互いに尊敬し合う間柄でもある31歳の三塁手は「偉大な選手がそばにいることは大きな経験になる。僕の野球人生は恵まれていると思う」と話した。