「川口記念・Ｇ２」（２９日、川口）

　サトマヤが女子初のグレードレース制覇を達成－。ナイター開催の１２Ｒで優勝戦が行われ、地元の佐藤摩弥（２４）＝川口・３１期＝が８周回を逃げ切って優勝。２０１１年７月１１日のデビュー以来、４年１０カ月目でグレードレース初Ｖを成し遂げた。

　どうしても欲しかったグレードレースのタイトルを、サトマヤが大勢の地元ファンが見守るＧ２ナイターで奪取した。「得意のスタートで速攻を行けたのが大きい。長かった。最後は気持ちで走っていた。いつもより２周多い」と見事に長丁場の大一番を逃げ切ってみせた。

　レースでは、電光石火のスタートが決まった。１コーナーで先取り態勢の掛川を、佐藤が外からひとまくり。後続を引き離して快調に飛ばし、ゴール前は内から中村、外から黒岩に迫られたが、何とか粘った。「いいスタートが切れました。道中は掲示板を見て、まだ３周あるのかと不安でした。最後は両脇から来られたけど、何とか残れたと思った」と佐藤は振り返った。

　オートレースの女子レーサーでは、２０１５年１２月に、益春菜がＧ２格扱いのスーパースターシリーズを優勝している。だが、スーパースターシリーズはグレードレースとは認められていない。そのため、今回の佐藤が文字通りに女子レーサー初の快挙達成となる。

　佐藤の優勝は２０１４年２月の川口・４地区対抗戦以来、２年３カ月ぶりで通算３回目。「これで満足せずに、女子レーサーを引っ張って行きたい。デビューは１９歳だったけど、仕事が充実しているので、５年間はあっという間だった」。今後も華麗な逃走で、オート界を盛り上げる覚悟だ。次走は６月１３日からの川口オートに出場を予定している。