【スプリンターズS】条件戦より遅い決着

 「スプリンターズS・G1」(4日、中山)

 少々拍子抜けしたファンもいたに違いない。究極のスピードを競う電撃6F戦。だが決着時計は、良馬場の中山芝1200メートルという条件下で行われた2005年以降の8回で、2006年(1着テイクオーバーターゲット)と並びワーストの1分8秒1だった。その9年前は雨中での決戦で馬場状態がやや緩かったことを考えれば、数字的には最低レベルと判断できる。

 事実、ほぼ同じラップが刻まれた直前の10R・勝浦特別(3歳上1000万下、1着キャレモンショコラ)が1分8秒0の決着だった。絶対王者のロードカナロアが現役を去った2014年以降は、スター不在が続くスプリント路線。今回の“凡戦”はレベルの低下を如実に示す結果で、短距離王国・香港の一流馬が来日すれば恐らく勝負にならない次元にある。

 とはいえ、勝者ストレイトガールの陣営の手腕はお見事。休み明けのセントウルS(4着)を叩き、本番できっちりG1仕様に馬をつくり上げた。さすがは、狙ったレースを逃さない藤原英昭厩舎。また、前半3F通過が34秒1というスローペースのなか、焦らず運んだ戸崎圭太騎手の騎乗ぶりもたたえられていい。レースレベルは抜きにして、混戦ではやはり最後に“人”が結果を左右するという好例だったかもしれない。

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