テレビ朝日の吉田慎一社長は２４日、同局で行われた定例会見で、ＮＨＫ「クローズアップ現代」のやらせ問題に関連し、ＢＰＯの放送倫理検証委員会が政権与党による圧力を批判したことについて「意見書を読んだが、第三者の独自機関であるＢＰＯが、特定の番組（クローズアップ現代）を審議した意見書のため、論評する立場にない」とコメントを避けた。

　テレビ朝日は４月に自民党から「報道ステーション」のコメンテーターの発言について説明を求められた経緯がある。

　吉田社長は「４月に説明に行ったことについては、我が方が不適切な放送をしてしまったわけで、『誤解があってはいけないので説明するのにいいチャンスだろう』と説明に赴いただけ。それ以上でもそれ以下でもない。事実関係、経過、テレビ番組の仕組みを淡々と述べただけ。それに尽きる」とあらためて説明。

　民放連が掲げる「報道機関の取材・報道の自由を威圧しようとする言動は容認しがたい」という立場と「いささかもかわらない」と強調した。