松本幸四郎 森繁さん抜き最年長座長
歌舞伎俳優の松本幸四郎(73)が4日、東京・帝国劇場で、主演ミュージカル「ラ・マンチャの男」(27日まで)の初日公演前に意気込みを語った。
この日は通算1236回目の公演。幸四郎は「ドン・キホーテの年にだんだん近づいている。今までの自分の人生経験が芝居に出ると感じます」と胸を張った。
26歳だった初演時に故菊田一夫氏から「日本にミュージカルが根付くまで続けてくれよ、やってくれと」と言われたといい、ライフワークとして続けてきた松本は「今でも『見果てぬ夢』を歌う度、菊田先生の顔、上演のきっかけをつくった亡き父・白鸚、母親…いろいろ思い出す」としみじみ。
帝劇での公演は3年ぶりとなるが、今回から故森繁久彌氏の72歳を抜き同劇場のミュージカルの男性最年長座長記録となるとあって「いくつまでできるかは神のみぞ知る。できなくなって忘れられた時が役者のおしまいの時。いつかはくると思うけれど、またラ・マンチャの灯をともすのにそんなことは言っていられない。頑張ります」と若々しく前を向いた。