橋下市長 政治家引退は改めて明言

 大阪市の橋下徹市長が1日、大阪府の松井一郎知事と大阪市のホテルで会見を行い、新たな国政政党「おおさか維新の会」を結成することを発表した。

 橋下市長は地域政党「大阪維新の会」の代表を務めるかたわら、国政政党「維新の党」の最高顧問にも就任していたが、8月に離党。9月26日に大阪維新の会の全体会議で、同会を母体とする新国政政党を旗揚げすることを決定していた。

 橋下氏は会見で「ちょっと維新の党といろいろありまして、離党することになりました。その際に『今は党を割るようなことはしない』と、維新の党の国会議員向けにメールを出したことは間違いありません」と、離党当時の流れを説明。その上で「僕は今に至るまで、維新の党を割ってはおりません。ただ、これからは大阪府知事選挙、大阪市長選挙のW選挙がありますし、何より現維新の党がニセモノの維新になってしまいましたから、もう一度本物の維新を作る必要があります」と、新党結成に至った経緯を説明した。

 さらに「おおさか維新の会」の党是として、「今の中央集権国家の仕組みを、地方分権型の国家体制に変えていく。そして大阪を、副首都になんとか持っていきたい」と明言。「そのために、大阪再生、大阪都構想をしっかり掲げた改革政党、本物の維新の会をもう一度作る必要があると感じました」と、5月の住民投票で否決された大阪党構想を再び軸した政党であることを強調し、10月24日にも結党大会を開く予定であることを明かした。

 現存の「維新の党」に対して「ニセモノ」と称したことについては「今の民主党も結局、消費者サイドには立てない。そういう民主党と維新の党が丸ごとひっついていくということは、改革を放棄したと言わざるを得ません」と説明。さらに「大阪都構想に真正面から反対してきたのは、民主党と共産党ですよ(否決されたのは)今年の5月17日ですよ。そこからまだ3、4カ月しかたっていないのに、その民主党、共産党と何か、野党再編をするような動きを始めるというのは、まったく理解できません」と強い口調で話した。

 その上で、自身の「おおさか維新の会」へのアプローチに関しては「政治的には関わりません」と断言。「有権者の皆さんが何を言おうが、自分としては政治家として納得しています。国政政党『おおさか維新の会』を作ったところで、政治というものはきっぱり終了と考えています。政党は公器であって、個人の持ち物じゃない」とした。

 5月に大阪都構想が住民投票で否決された際、現在の市長任期をもって政治家を引退するとした発言を、改めて強調した形に。とはいえ、市長退任後、一私人となった際に政界復帰があるかとの問いには「私人の生活については、国民にお約束する形じゃありませんから、そういうことも含めて自由にさせて下さい」と苦笑しながら話した。

 この日は、11月22日投開票の大阪府知事&市長のW選挙について、同党の立候補者を発表。府知事には現役の松井知事が、市長にはこの日午前中に維新の党を離党し、衆院議員を辞職した吉村洋文氏が出馬する。

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