千葉真一76歳支える元気の根源は3つ

 俳優・千葉真一は76歳ながら老いをまったく感じさせない。76歳といえば厚労省が定める「後期高齢者医療制度」に該当する年齢だが千葉には無縁にも思える。その元気はどこからくるのだろうか。取材をしていくうちに(1)向上心、(2)後輩の育成(3)映画の進化に貢献することの3つが千葉の元気を支え続けている根源に見えた。

 まず(1)の「向上心」について。千葉と言えば「アクション」という言葉が連想できるほどだが、自身は「アクション俳優」という肩書に関して疑問を抱いている。

 千葉は「基本的にアクション俳優は存在しない。役者として動けて当然。命を懸けてやるのが俳優」と述べ、演じるにあたりアクションは必須との考えだ。そのために今もトレーニングを怠らない。事務所関係者によるとゴムチューブを使ったトレーニングや走り込みを毎日続けているといい、まだまだ現役を退くつもりはない。

 次に(2)の「後輩の育成」について。千葉は日本の俳優が1人でも多く世界に羽ばたくことを望んでいる。1970(昭和45)年、世界にアクションスターを輩出するためにJAC(ジャパン・アクション・クラブ)を設立。米国の映画やドラマに出演するようになった真田広之や、多くのドラマや映画で活躍する堤真一を輩出してきた。現在は社名を変え、弟子に任せているが、自身も時折指導をしているという。

 息子の真剣佑=まっけんゆう=も俳優だ。千葉の事務所関係者は「基本は真剣佑の事務所に任せていますが、千葉も期待を寄せている」としている。千葉から継承される“俳優魂”と端正な顔立ちで、この先、人気はさらに上昇するだろう。

 最後に(3)の「日本映画界の進化への貢献」について。千葉は現在、計10本の映画作品の企画を持っているという。「全て日本の文化を世界に伝えるため、全部世界に通じる映画を持ってます」と明かした。実現するかどうかは周りの協力次第だというが、相当な熱を感じた。

 日本映画の進化に対する熱は、今井雅之さんが5月に亡くなったことによって、さらに使命感が増している。7月16日に行われた今井さんのお別れ会で千葉は「日本の映画をどうよくしていけばいいか、そんな話が唯一できるのが彼だけでした」と同じ思いを秘めた今井さんの早すぎる死を惜しんでいた。千葉は「おれが元気なうちは『日本の映像文化ここにあり』という武士道、侍を作っていきたい」と熱弁。今井さんの分まで日本映画をよくしていくことを誓った。

 冒頭ではあげなかったが4つ目をあげたい。自身は否定したが、女子大学生との不倫交際疑惑が報じられたことだ。54歳も年下の相手とうわさされる俳優はなかなかいない。それだけ千葉が元気だという証拠でもある。千葉は女子大生を含めた国際系学部の大学生グループと交流をしており、「絶対に語学は必要って話をしている」と自らの経験を元にアドバイスをしていることを明かした。海外経験が豊富で、なおかつ熱く語る千葉の言葉は、大学生の心に強く響いていることだろう。

 ここまであげた元気の根源を考えると、千葉は生涯現役でい続けるだろう。熱気ムンムンな千葉真一をまだまだ見ていきたい。そして千葉が映画界に起こす何かしらの“革命”が楽しみだ。(デイリースポーツ・田中哲)

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