ＡＫＢ４８の川栄李奈（２０）が２日、さいたまスーパーアリーナで、卒業コンサートを行い、涙あり笑顔ありのステージとなった。４日に秋葉原の専用劇場でのラスト公演で、５年間のアイドル人生に区切りをつける。

　「りっちゃーん」コールが何度も響いた後のアンコール冒頭、ＡＫＢでの歩みを振り返るＶＴＲが上映された。ピンクのドレスに身を包んだ川栄は１万８０００人のファンへ感謝の手紙を涙ながらに読み上げた。

　「次にやりたいことはお芝居。これから先、何が起こるか分からないから、私はやりたいときに、やりたいことをやろうと思いました。５年間本当にありがとうございました」。

　感動シーンをぶちこわしたのは、グループ総監督・高橋みなみ（２４）のひと言だった。「何しんみりしてるの！？こんなの要らないよ。全部ひらがなだったし」と“おバカ”っぷりを暴露。手紙を脇にポイ捨てしてみせた。

　川栄のおバカキャラをクローズアップしたコメディーソング「ハステとワステ」を、アホ面の人形２体を含むメンバー全員で歌い上げた。

　次期総監督の横山由依（２２）から手紙を贈られると、川栄は「お手紙もらうの２回目ですね」と感激。横山からは「３回目やで。内容薄いから忘れちゃった？」と切り替えされる凡ミスをやらかして、“らしさ”をのぞかせた。

　卒業後の初仕事として、舞台「ＡＺＵＭＩ　幕末編」（９月１１～２４日＝東京・新国立劇場中ホール）に主演することを発表。０３年の映画版で上戸彩（２９）が、０５年の舞台版で黒木メイサ（２７）が演じて、飛躍につなげた大役だ。昨年５月に発生した握手会襲撃事件から１年３カ月、女優を目指すために次なる１歩を踏み出す川栄にとっては、この上ない再出発となる。