妻夫木作品がカンヌで監督賞「幸せ」

 第68回カンヌ国際映画祭の授賞式が24日(日本時間25日)、仏カンヌで開かれ、俳優の妻夫木聡(34)が出演した「黒衣の刺客(しきゃく)」(今秋公開)のホウ・シャオシェン監督(68)が監督賞に輝いた。

 89年にベネチア国際映画祭の最高賞・金獅子賞を受賞するなど世界的な評価を受ける台湾の巨匠ホウ監督が、8年ぶりに完成させた新作。唐代の中国を舞台に暗殺者として育てられたヒロインの姿を描くアクションで、妻夫木はヒロインを助ける遣唐使船の日本人青年役で出演している。

 21日(日本時間22日)の公式会見にホウ監督らと出席し、カンヌデビューを果たした妻夫木は「奇跡的な瞬間に立ち会えたことに幸せを感じています。一期一会の心を忘れず、これからも人や作品に出会えていけたら」とコメント。今回の出演は、8年前に韓国の釜山映画祭で出会ったホウ監督が「非常に魅力的で、親切そうな青年」と覚えていたことからオファーを受けたという。

 最高賞パルムドールは、フランスのジャック・オディアール監督作「ディーパン」が受賞。日本から唯一出品されていた是枝裕和監督(52)の「海街diary」(6月13日公開)は受賞を逃した。

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