テレ朝会長 報ステ騒動の【一問一答】
テレビ朝日が31日、局内で定例会見を開き、早河洋会長兼任CEOが、同局の「報道ステーション」生放送中に起きた古賀茂明氏による騒動について質問に応じた。【以下、一問一答の要旨】
-今回の事態をどう見ているか。
「ニュースの解説、伝達の役割を持った番組なんですけど、ニュースに関する意見や感想のやり取りではなくて、出演を巡る私的なやり取りみたいなものが番組内で行われたことは、あってはならない件だったと思います」
「視聴者の皆さまから見ると理解できない部分があったのではないか。予定にないハプニング的なことで遺憾に思っております。生放送でしたので、あれが精いっぱいの対応でしたが、番組進行上、ああした事態にいたったことは反省しておりまして、皆さまにおわびをしたい気持ち」
-古賀氏の件を知った時の感想を。
「やっぱり衝撃を受けました。どうしてこういう展開というか内容になっているのかという…。出演する、降板するという話が行ったり来たりしていたので非常に残念だったなと。放送する際の局側の放送責任に帰結すると思います。(発言の中で)名前も出てまいりましたが、そういった方々にはおわびをしなければならないなという心境です」
-今後については。
「古賀さんの場合は金曜日のゲストコメンテーターということで、有識者をその都度、お呼びしてやっている。年度替わりの区切りで、(以後)出演の要請はしないというのは前からあった。それをもって降板と解釈しているかもしれませんが…」
「私の意向でそうなったというか、5つあるすべてのベルト(帯)番組で内容を刷新、強化、改善、それから製作体制、こういったものを総点検するように去年の暮れぐらいに指示をした。その延長線上にあると思う。ゲストとスポット的であっても信頼関係みたいなものをきっちりと、お考えも含めて、精査するというか、確認するというか。そういう作業を丁寧にしなければいけないなというのが、一つのポイントかと思います」
-製作体制を刷新しようとしたのはなぜか。
「定期の年度替わりの改編ですから、それは強化とか、内容とかの改善を、5つのベルトのスタッフが検討して新年度に望むべきだと」
-自民党や官邸の圧力があったのでは。
「そういう報道がありますが、どういう趣旨の質問か分かりませんけど。私のところにも吉田社長のところにも報道局長のところにも圧力めいたところは一切ありません」
-すり寄って自粛しているのでは。
「そんなことはございません」
-選挙の際の要望書の受け止め方は
「注意喚起をしてきたと受け止めています」
-そういうことが番組の内容に影響してくるのではないですか。
「要望書は正確性を求められるとすれば当然のことと思いますけどね」
-菅官房長官や総務省などにはこれから報告に行くのか。
「いや。具体的にはそうした説明をしにいく予定はありません」
-社内処分にはつながるか。
「何か規範とかルールに触れているとすれば必要な対応をせざるをえないと思っております」
-そもそもバッシングはあったのか。
「古賀氏が言うところのバッシングの具体的な中身については、私どもは聞いておりません。内容は承知しておりません。昨日、官房長官が会見で事実無根と言っていまして、それは報道ステーションとして放送いたしました」
-官房長官が放送法を鑑みたコメントをした。放送法違反と思うか。
「27日に起きて、今週に入ってもそうした動きがありましたが、私どもの主観だけではなく、法律の専門家の見解もうかがって判断されるべきものかと思っております」
-古賀氏から楽屋で早河会長と古館プロジェクトの佐藤会長がお話したという発言があったが、事実か。
「楽屋で私と古館プロジェクトの会長と話しをしたという事実はありません。放送であったのは私と佐藤会長の意向で今日が(出演が)最後ですと古賀氏が言ったということです。それは事実と違います。私は古賀さんとお目にかかったことはありません」
-人事について検討されていたということだが、古館キャスターは続投でよいか。
「今年度に入っていますから。月曜日が初日です」
-古賀さんの名前を出して指示したか。
「名前というより、本来のコメンテーターの役割を実現できる人、という観点が重要だなと思っていました」
「5つのベルト(帯番組)について、点検する時期にきているのではないかと。報ステも10年が過ぎましたしね。固有名詞を挙げて議論したことはないです」
-古賀氏とあれから話し合ったか。
「番組終了後、報道局長、および番組の責任者が厳重に当人に抗議しました。今後については、出演を要請する予定はございません」