朝日放送、橋下市長の批判却下

 大阪・朝日放送(ABC)が17日、春の番組改編発表を行った。大阪市の橋下徹市長(45)が、大阪都構想を巡りバトル状態にある内閣官房参与で京都大大学院教授の藤井聡氏(46)のレギュラー起用を問題視している情報バラエティー「教えて!ニュースライブ 正義のミカタ」(土曜、午前9・30)に関して、同局は4月以降も藤井氏を継続起用することを明らかにした。

 橋下氏は今月5日に、大阪都構想に批判的な藤井氏が、反維新の政治グループの集会に参加していることを挙げ「統一地方選を1カ月後に控えた時期に、どっぷり政治活動に与して足を踏み入れすぎた人をレギュラーで使って、テレビの中立公平性を保てるのか」と批判。維新の党から在阪各局に政治的公平性を求める書面を送付したことも明かしていた。

 この日の会見で、同局側は、藤井氏の番組起用について「藤井先生は番組で色々な多様なことに答えていただける方で、幅広い経験と知識をいかしていただきたいと思っており、出演に関して変更することはありません」と説明。

 放送の中立性に関しては「政治的に公平であることは常に配慮すべきで、意見対立している事柄については多様な意見を視聴者に届けるべきと考えている。当社は藤井先生に限らず、出演される方の発言や、VTRに扱いは、番組基準にのとって制作することにしていることをご理解ください」とした。

 藤井氏の4月以降の出演に変更はなく、統一地方選期間に出演を見合わせる予定もないという。

 橋下氏が「僕を番組に出してくれたら中立性が保てる」と番組での直接対決を希望しているとの質問には「市長がどうおっしゃっているのかは把握しておりません」と回答した。

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