元NHK会長の川口幹夫氏死去
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NHK紅白歌合戦など多くの芸能番組を手がけた元NHK会長の川口幹夫(かわぐち・みきお)氏が5日午後、東京都杉並区内の病院で死去した。88歳。胃がんのため療養中だった。
川口氏は大正15年9月25日鹿児島県生まれ。東大文学部を卒業し、昭和25年、NHK入局。芸能畑一筋で「紅白歌合戦」を20年間にわたり指揮。国民的番組に発展させ、“紅白の川口”という異名を取った。
45年、芸能局(ドラマ)部長、55年理事、58年専務理事を経て61年退局。NHK交響楽団理事長を経て、平成3年(1991年)にNHK会長に就任した。
国会での虚偽答弁の責任をとって辞任した島桂次前会長の後任だった。
島前会長は「紅白廃止論」をブチあげたが、芸能畑一筋だった川口氏は、就任会見で、紅白について「確かにマンネリしている。しかし、何らかの展開を図って新生させ、改めて大みそかの柱にしたい」と紅白存続を明言。自ら育てた紅白をテコ入れし、存続・発展させた立役者でもある。
平成9年(97年)、会長職を退任した。
通夜は10日午後6時から、葬儀・告別式は11日午前11時から、ともに東京都港区南青山2の33の20、青山葬儀所で。喪主は長女京子さん。