千住明氏 「奇跡のピアノ」で演奏
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作曲家の千住明氏(53)が11日、東京・日本橋高島屋で東日本大震災の復興支援コンサート「明日へのエール」を行い、津波被害にあった「奇跡のピアノ」で演奏した。
ピアノは、福島県いわき市の豊間中学校の卒業式直後に津波で流されながら発見、修復されたもの。「日曜美術館」「風林火山」など代表曲7曲を披露した千住氏は「やわらかな音がしますね。3年間のいろんな人の魂を聞いているいるような、すごく温かな鍵盤です」と弾き心地に震災を重ねた。
地震のあった午後2時46分には、館内にアナウンスが流れ、千住氏も黙とう。昨年1年間、ラジオ番組をかねて月に1回被災地を訪れ、支援活動を続けてきただけに「3年前は青山の銀行にいました。音楽の力は信じていましたが、無力だと思った。(震災を)絶対に忘れない、風化させない、次の時代につないでいかないといけない」と力強く誓った。