大竹しのぶ 勘三郎氏歌声とデュエット

 昨年12月5日に57歳で亡くなった歌舞伎俳優・中村勘三郎さんの一周忌メモリアルイベントが27日、東京・築地本願寺で行われ、親交の深かった女優・大竹しのぶ(56)が、ありし日の勘三郎さんの歌声とデュエット。涙を流した。

 20歳のころに舞台「若きハイデルベルヒ」で共演し、30年以上の付き合いだった大竹は、勘三郎さんの歌声とともに、同舞台の楽曲「愛の朝」と「リンデンバウムの歌」を時空を超えたデュエットで披露。当時を思い返すように心を込めて歌うと、涙があふれた。

 歌い終わると大竹はそっと天に「のりさん(本名は波野哲明=のりあき)、みんなあなたのこと忘れないで来てますよ」と語りかけた。大竹は「会いたいと思うこともあるけど、みんなの心の中にいますから」と寂しさを隠しきれずに話した。

 葬儀が営まれた築地本願寺の野外特設ステージにはこの日、落語家の笑福亭鶴瓶、演出家の野田秀樹ら多くの友人が集まり、開場前には観客が周囲に長蛇の列を作った。

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