坂東玉三郎、歌舞伎界に厳しい提言
フランス芸術文化勲章最高章である「コマンドゥール」を19日に受賞した歌舞伎俳優・坂東玉三郎(62)が25日、都内で会見。中村勘三郎さん、市川團十郎さんという歌舞伎界のスターを相次いで亡くした心境を告白した。
最近になってようやく2人の死を落ち着いて受け止められるようになったという玉三郎は「パリ(公演=2月5~16日)に行くまでは本当に苦しかったです」。パリ公演のため團十郎さんの密葬には出席できなかったが「遺体を見るのは苦しいですからね…」と複雑な胸中を明かしていた。
大きな柱を失った歌舞伎界にはあえて厳しい言葉も投げかけた。父を亡くした中村勘九郎(31)、市川海老蔵(35)に対して「後ろ盾が無くなって、独り立ちするということを考えるいい機会だと思います」と提言。自身の受賞については「うれしいけど“あ、そう”って感じです」とあっさりしていたが、後輩たちには愛のある厳しい視線を送った。
