宇野「何のために練習してきたんだろう」

 「フィギュアスケート・四大陸選手権」(14日、ソウル)

 欧州以外の各国・地域が参加する四大陸選手権の男子フリーが行われ、ショートプログラム(SP)2位の宇野昌磨(17)=中京大中京高=は自己ベストの167・55点を出し、これも自己ベストとなる合計256・45点で5位に入った。

 初挑戦のシニア国際大会でSP、フリーともに自己ベストをマークしたが、悔しさばかりがつのった。宇野は「最後までやりきれて良かったという思いがありますし、何のために練習してきたんだろうという思いもあります。こっちに来て調子が落ちて、日本でやってきたことが出せずつらかった」と涙を浮かべたが「どのような状況でも納得できる演技を出すことが課題」と懸命に前を向いた。大健闘ともいえる5位入賞にも満足しない負けん気が、今後の成長の糧となるはずだ。

 宇野は、はじめの4回転トーループはしっかりと回転はしたものの右手をついてしまったが、続くトリプルアクセル2つはきれいに決めた。その後は転倒もあったが、トリプルフリップ-トリプルトーループも成功。演技後は両手を膝についてうなだれた。

 ソチ五輪銅メダルでSP1位のデニス・テン(21)=カザフスタン=がフリーで191・85点をマークし、合計289・46点で優勝。SP6位の村上大介(24)=陽進堂=がフリー173・61点、合計256・47点で4位、昨年の覇者でSP4位の無良崇人(24)=HIROTA=は7位だった。

 ◆宇野昌磨(うの・しょうま)1997年12月17日、名古屋市生まれ。5歳からフィギュアスケートを始める。伊藤みどり、浅田真央らを輩出したグランプリ東海で山田満知子コーチに師事し、09年、10年と全日本ノービスを連覇。14歳だった11年には全日本選手権に初出場して9位。昨年は全日本ジュニアで初優勝。ジュニアGPファイナルでも優勝し、全日本選手権では羽生結弦に次いで2位と大躍進した。憧れの選手は高橋大輔。趣味はゴルフ。159センチ、43キロ。

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