柏原超え、神野爆走で青学大総合V王手

往路優勝を決め雄叫びをあげる青学大・神野大地(撮影・佐々木彰尚)
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 「箱根駅伝・往路」(2日、大手町~箱根町=5区間)

 3代目の“山の神”が誕生した。初優勝を狙う青学大が5時間23分58秒で初の往路優勝を飾った。5区の神野大地(3年)が驚異的な走りを見せ、今年からコースの変更(注)のため参考記録だが“新山の神”柏原竜二(現富士通)の前区間記録(1時間16分39秒)を上回る1時間16分15秒の“区間新”で、2位に4分59秒差のリードを奪った。66年ぶりの総合Vを狙う明大が2位、連覇を狙う東洋大が3位に続き、大本命と見られた駒大は5区のブレーキが響き、4位に終わった。

 164センチ、43キロという小柄な体躯を目一杯使った神野の圧巻の走りが寒風を切り裂いていった。10キロ過ぎに先頭の駒大をとらえると、そこからは独走。標高874メートルの最高到達地点から下りに入ると、等間隔で応援していた母恭子さん、兄翼さん、父敏道さんに順番にガッツポーズを繰り出しラストスパート。参考記録とはいえ“新山の神”柏原の不滅の記録と呼ばれた前区間記録を大幅に更新する1時間16分15秒をマーク。トップと46秒差を逆転し、逆に2位に4分59秒差をつける異次元走で、小さな巨人が“天下の険”を制圧した。

 レース前には「験担ぎ」という串にささった団子を食べ、力の源としたという。

 中京大中京高では3つ上の世代にフィギュアスケートの浅田真央、2つ上にはプロ野球広島の堂林翔太、1つ上にはサッカー元日本代表の宮市亮、1つ下にはフィギュアスケートの村上佳菜子がいた。“空白の世代”を埋めるインパクトのある走りに「ちょっとはアピールできたかな」と、笑った。

 (注)昨年までの5、6区の走路にあたる函嶺洞門が今年2月6日から通行禁止になるため、今大会では新たに敷設されたバイパスを使用している。大会前に再計測が行われた結果、従来の計測数値に誤差があったことから距離表示は23・4キロから23・2キロに改められているが、実質は約20メートルの延長となっている。

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