羽生 3連覇へ首位発進も「悔しい」

男子SPの演技を終え、大歓声に笑顔で応える羽生結弦=長野・ビッグハット(撮影・開出 牧)
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 「フィギュア全日本選手権・第1日」(26日、長野市ビッグハット)

 男子ショートプログラム(SP)が行われ、3連覇を狙う羽生結弦(20)=ANA=が94・36点のシーズンベストで首位に立った。

 スタンディングオベーションの中、悔しそうに天を仰いだ。冒頭の4回転トーループをきれいに決め、後半に入ってからのトリプルアクセルも難なく成功したが、続くトリプルルッツで軸がぶれてふらついてしまった。何とか踏みとどまって着氷すると、予定していたトリプルトーループを瞬時にダブルループに変えてしのいだ。

 「ルッツの方でちょっとミスをしてしまった。自分の中では前回の試合とほぼ同じようなミスの原因だと思うので、ちょっとそこは悔しいですね。前回と同じように、喜ぶということはなかなかできなかったです」

 2連覇を果たしたGPファイナル(バルセロナ)と同じトリプルルッツの失敗に、悔しさをあらわにしたが、克服の方法はわかっている。ミスの原因を問われ「軸の取り方が下手くそだなあと思った」と笑い「まだ明日がありますし、修正しながらできたら」と、27日のフリーを見据えた。

 ソチ五輪、世界選手権、そしてGPファイナルを制していても、全日本選手権には独特の張り詰めた雰囲気があるという。「全日本特有の緊張感がある。久しぶりにショート(SP)の前、全然笑えなかった」と苦笑い。

 ただ、そんな状態でも他の選手の演技に目を配る余裕はあった。この日がシニア大会デビューでいきなり3位につけた17歳の宇野昌磨(愛知・中京大中京高2年)についても「ショーマ(宇野)選手、4回転も非常にきれいに降りてました。ちょっと見れたんで」と評価。「また明日も楽しみにしながら、自分の演技自体もいい演技ができるようにしっかり自分のやりたいことをやりたい」と貫禄を漂わせた。

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