「日本ハム８－７西武」（２７日、札幌ドーム）

　日本ハムが逆転勝ちで今季初の５連勝を飾った。不振の４番・中田に代打を送る栗山監督の執念の采配で、西武のエース・岸を攻略した。

　４点を追う七回だった。西武先発の岸から連打で無死一、三塁とすると、この日出場選手登録されたばかりの大嶋を代打に指名。しっかりと中犠飛を打ち上げ、３点差とした。

　その後、相手失策で１点を加えると、陽岱鋼は敬遠気味の四球で歩かされ、２死一、二塁となると、栗山監督は４番・中田に、この回２人目の代打・矢野を指名した。

　栗山監督は不動の４番として中田を指名してきたが、最近１０試合でわずか４安打と不振の主砲を、ベンチへ下げて同じ右打者の矢野をバッターボックスへと送った。

　結果、矢野はじっくりと四球を選び、好機拡大。５番の田中賢が２死満塁で打席に入った。左前に同点の２点適時打を放った田中賢は「しびれました。なかなかこんなことはないので。全員がつなごうとつくったチャンスだったのでここで打たないとダメだなと。きょうはチーム力が試された試合、しっかり勝ち切れたのは強くなっている」と振り返った。

　さらに続くレアードが決勝の中前打で試合をひっくり返した。栗山采配が実を結んでの逆転劇で今季初の５連勝となった。