中京学院大が初優勝 吉川が決勝打

7回、中前へ決勝適時打を放ち、二塁塁上でガッツポーズを見せる中京学院大・吉川=浜松球場
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 「東海地区大学野球春季選手権」(28日、浜松球場)

 中京学院大が四日市大に5-0、日大国際関係学部に5-4で勝って勝ち点2とし、初優勝。6月6日から始まる全日本大学野球選手権大会(神宮、東京ドーム)への初出場を決めた。

 ドラフト1位候補の吉川尚輝内野手(4年・中京)は、優勝を決める日大国際関係学部戦で同点の七回に決勝の中前適時打を放ち、MVPを獲得。8球団のスカウトが見守る中、好守を連発し、チームを初の全国へと導いた。

 「初球から振ってタイミングが合っていた。何とか体を開かずにセンターからレフトを意識して」と振り返った七回1死二塁の第4打席。カウント1-1からの3球目、甘い直球をきれいにセンターへはじき返した。

 送球間に二塁を陥れると、塁上でこん身のガッツポーズ。序盤は1-4と相手に先行を許したが、六回に失策で出塁すると、そこから打線がつながった。「何でもいいから塁に出たかった」と平凡な二ゴロでも一塁へ全力疾走。二塁手が足をもつれされる間に、一塁を駆け抜けた。

 「本当に彼は成長した。あそこまで気持ちが出る子ではなかったんです。彼にチームが引っ張られた」と語ったのは近藤監督。守備でも大きくイレギュラーバウンドした打球を難なく処理した。サードがファンブルした打球もカバーし、三遊間の深い位置から矢のような送球を一塁へ投げ、左打者をアウトにしてみせた。

 7-6-2の中継プレーも鮮やかに決め、マウンド横に転がったボテボテの打球も全力で前に突っ込み、しっかり握れていなかったが素早いランニングスローで一塁封殺。阪神・熊野スカウトが「(大学の先輩で広島の)菊池と張り合える」とうなったほど、アクロバティックなプレーを連発した。

 高校、大学を通じて初となる全国の舞台へ-。「今はワクワクしてます。緊張すると思うけど、自分のプレーをしたい」と力を込めた吉川。地方で育まれ、他の大学生のドラフト候補と比較しても守備力は群を抜く男が、いよいよ神宮のグラウンドに立つ。

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