小豆島の専属運転手が感慨「最高」

三塁アルプスから試合を見つめる小豆島の専属バス運転手・後藤高伸さん
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 「選抜高校野球・1回戦、釜石-小豆島」(21日、甲子園球場)

 第88回センバツ高校野球が21日、甲子園で大会2日目が行われ、第1試合に21世紀枠で選出された初出場の小豆島が登場。アルプススタンドには10年以上にわたって同校野球部の専属運転手を務める後藤高伸さん(73)の姿があった。

 「子供たちを連れてくることができました。最高の場所ですね」とシートノックに臨む子供たちの姿に目を細めた後藤さん。定年退職後、小豆島高校の専属運転手に就いた。遠征先、公式戦に向かうのはいつも後藤さんが運転するバス。部員が9人に満たないときも、公式戦に出れば1回戦負けする日々が続いたときも、ひたすら穏やかな表情でハンドルを握った。

 「初回、二回までに大量失点をしてね。10点以上取られる試合を何度も見てきたから」と弱かった当時を懐かしむように振り返る。雨の日も風の日も選手を目的の場所へと送り届けた後藤さん。この日は大会本部が用意したバスに乗るため、選手と同じバスにスタッフとして同乗し甲子園へと向かった。

 「ちょうど僕の席の後ろに座られていて、『長かったですね』という話をしました。選手が後藤さんと話すときは素の部分。僕たちが後藤さんから選手のことを教えてもらうことも少なくないです」と明かした浜本部長。「何とか先取点を取って逃げ切ってほしいですね。バッティングは好調ですよ」と後藤さん。どんなことがあっても支え続けた野球部の晴れ舞台に、感慨がこみ上げた。

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