梨田新監督「感謝…」 会見一問一答

 楽天は8日、来季監督に野球評論家の梨田昌孝氏(62)の就任を発表、仙台市内で就任会見を行った。主な一問一答は以下の通り。

   ◇  ◇

 (冒頭あいさつ)「こんにちは。3球団目になるわけなんですけども、62歳という年齢の中で、もう一度ユニホームを着て監督ができるという、そういうチャンスを星野副会長からいただきまして光栄に思っていますし、私が昭和47年に入団した時には、札幌にも仙台、東北にもチームがない、そういう状況の中で野球ができるっていう喜びを感じながら若い選手たちとともに、選手たちの個々の能力を引き出しながら、ひとつの目標に向かっていくチームを作っていきたい」

 -監督を引き受けた理由は?

 「星野副会長からお誘いをいただいたと。『お前しかいない』という短い言葉でしたけど、なんかうれしかったし、うれしいと同時に、そんな簡単に返事していいのかなっていう感じでしたけど。現役時代から存じ上げている方で、尊敬もしておりますし、今のチームを何とかしたいんだ、という姿勢といいますかね、気持ちが伝わってきたので、お引き受けしました。気持ちの中では感謝、感激、雨、嵐といった感じで、嵐というか、なんと言うか、東北では復興のコンサートをしたり、本当にうれしかったですし、感謝も感激もした、そういうものが非常に強いですね」

 -チームの印象は?

 「故障者がね、ピッチャーを含めて非常に多かったな、という気がしますし、なかなか計算できる外国人選手がいなかった、と。盗塁に関しては積極的に次の塁を狙う、という姿勢は見えたんですけど、盗塁というのは大きなリスクも背負うわけで、1人1人が次の塁を狙うっていう、走塁面でね、アグレッシブに次の塁を取るっていうそういうものを徹底的にね。1人2人がそういうものを目指すんじゃなくて、足を使って全員でやれるんだっていうそういうものを、一体感で作って行ければと思ってます」

 -最下位だったが、評価できた部分は?

 「チーム的には57勝ですか。57勝83敗3分けですか。盗塁はどんどん仕掛けていった。アウトにはなりましたけど、そういうところは評価できるのかな、っていう感じはします。それと、松井投手もセーブを挙げましたし、外国人選手が何とか働いてくれたらな、っていうのも気もしましたし。その中で、何と言いますかね、普通に自分たちのいいものをどんどん出していけば、だいたい5割前後の勝率にはなると思うんですね。ですから今年のようなこんな大きな負け越しというのはあり得ないですし、ホークスが優勝した時点で46か47の貯金があったはずで、そんなこともあり得ないですね。また、あってはならない。そういう部分では、楽天だけでなく、いろんなチームが首位のチームをどんどん落としていくっていう、そういう風にしていかないといけないんじゃないかと感じました。終盤まで優勝争いができるっていう戦いができればと思います」

 -楽天で目指していきたい野球は?

 「そのチームによって選手の能力は違ってきます。球場の大きさだとかも違いますし。私が近鉄でやった時には、京セラドーム、ボールがよく飛ぶ時代でした。ローズと中村で55本、46本というホームランで勝ちました。チーム全体でも200本。こんな野球はできない。その代わり防御率は4・98というね、1試合に5点取られていた。そういった中で近鉄では5点取られたら6点取れ、と、10点取られたら11点取れ、とそんなことを言いながら優勝できたわけです。今度、北海道に行きますと球場が大きい、そして長打力がない。ただ、ダルビッシュをはじめ投手力がいい。そして森本、田中をはじめ機動力が使える。そういう面で楽天の試合は良く見ていましたけど、まだまだ選手の能力、あるいは個々の性格とかっていうものはつかめてないですから、秋のキャンプに入ってですね、いろいろ話をしながら、選手個々の長所、良さをですね、自分の気づいていない良さをね、どんどん引き出してあげたい。楽天の場合は、まだ分かっていないのでね、どんな野球をやりたいかっていうのは言えませんけども、とりあえず勝率的には5割を目指す、そういう野球をしていきたいと思います。最低5割で」

 -もう少し具体的には?

 「2013年は田中投手と則本投手、2人で39勝しているわけですね。楽天の初年度、田尾監督の時は38勝しかできていない。で、2013年は星野監督の下でリーグ優勝、日本一。そういったことがあった次の年から、2年続けて最下位、と。選手が慢心したとは思いませんけども、1人の選手が抜けて、こんなガタガタするのか、と。個々がもう少ししっかりすれば、そういう力を出せれば、5割以上もいけると思う。勝率5割を保っていれば、上位のチャンスが出てくるわけですから。上位チームの勝率を下げる、と、そういう粘り強い野球をしていきたいと思います」

 -背番号は何番に決まりましたか?

 「背番号はですね、99番を希望しています。というのもですね、私の恩師である西本幸雄さんが8度、日本一に挑戦してならなかった。ボクも2回、日本シリーズに出て、2人で10回出て日本一になっていない。1本足らない、と。そういうことで。99歳は白寿ですから、その一本が足れば百になるわけですけど、その日本一という一本を目指す意味で99をお願いしております」

 -日本一への思いを…。

 「夢ですね。星野監督がうらやましい。うらやましいと言いますか、今度はボクがユニホームを着るわけですから、そういうことができるわけで、まずはリーグ優勝、日本一を目指してね。選手たちには下を向いている場合じゃないんだと。上を向け、ということでやっていきたい」

 -仙台、東北の印象について。

 「本当に思いやり、優しさを感じる土地だと思う。粘り強く、優しく応援していただける、と。ただ、その優しさに甘えてはいけないと思うんですね。選手たちがそれに応えるということでね、やっていかないといけない。まず球場にたくさんの人に来ていただいて、それが選手への励みにもなりますし、いいパフォーマンスができるんじゃないか、と。当然ですけど、ファンサービスも含めてですね、東北全体、あるいは仙台に住まれている、あるいは日本中にいるイーグルスファンのためにも、より良い戦いをしていければと思います」

 -ファンへのメッセージを。

 「どの球場でも応援していただけるんですけども、パ・リーグでいいますとロッテファンが一番目立っている、そろっている応援をしているという印象を受けるんですけど、選手を叱咤激励するようなね。応援って、音だけ鳴らしておけばいいっというものじゃなくて、選手が鼓舞するようなですね、そういう応援をしていただければありがたいなと思います」

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