山本昌、史上初“50代登板”で有終飾る

ファン声援に、両手を挙げて応える中日・山本 昌=マツダスタジアム(撮影・北村雅宏)
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 「広島-中日」(7日、マツダスタジアム)

 中日の山本昌投手(50)が先発し、。日本球界初の“50代登板”を達成し、現役最後の投球を締めくくった。

 両チームのファンから大きな声援を受けた山本昌は、自身の半分にも満たない24歳の女房役・桂と言葉を交わしながらマウンドへ。ポーカーフェースでならした男が、さすがに感極まった表情でキャッチボールを行った。

 打者1人限定の引退登板。こちらも26歳と若い、広島の1番・丸と対峙した。初球は115キロの変化球でボール。続いて116キロの変化球でボール。続く3球目、117キロの変化球を引っ掛けさせ、二塁ゴロに打ち取った。

 一塁手の森野からボールを受け取ると、解き放たれたようにうっすらと笑顔を浮かべた。さらに内野陣に囲まれ、交代を告げてからマウンドに姿を見せた谷繁監督と握手。広島・新井から花束を受け取ると、たまらず涙を流した。

 スタンドのファンからは、一塁側、三塁側を問わず万雷の拍手と歓声。山本昌は大きく手を振って、歓声に応えた。三塁ベンチ前では、選手やコーチ陣1人1人と握手。涙交じりの笑顔を浮かべ、最後の舞台から姿を消した。

 山本昌は日大藤沢高から1983年のドラフト5位で中日に入団。以降32年間、中日一筋で同球団最多の通算219勝をマークした。今年は米大リーグのジェイミー・モイヤーが持つ49歳180日を超える“世界最年長勝利”を目指していたが、3月に右膝を負傷。1軍復帰戦となった8月9日のヤクルト戦で左人さし指を突き指し、勝利を手にすることはできなかった。

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