巨人が勝訴 清武氏は控訴の意向
11年に巨人の球団代表を解任された清武英利氏と巨人側が互いに損害賠償などを求めていた訴訟合戦で、東京地裁は18日、清武氏に計160万円の賠償を命じる判決を言い渡した。清武氏の訴えは全て棄却した。
清武氏は球団代表だった11年11月に会見し、当時球団会長だった渡辺恒雄氏が決定済みのコーチ人事を覆し、不当に介入したなどと批判。球団は事実と異なる公表をし、混乱を招いたとして清武氏を解任した。訴訟では巨人側が1億円の損害賠償を求め、清武氏は「不当な解任だ」として約6000万円の賠償などを求めていた。
清武氏は判決後に会見を開き、「非常に残念。お金の問題じゃなく、自分の主張が認められなかったことに不満を持っている」と語り、19日にも控訴する意向を示した。
巨人は「本日の判決は、清武氏が取締役の法的義務に違反して記者会見を強行し、秘密情報を明確に認定し、取締役の解任が正当だったと認めました。また、渡辺恒雄会長が『鶴の一声』でコーチ人事を覆したなどとした清武氏の発言は名誉毀損(きそん)だと認めました。妥当な判決であり、清武氏こそコンプライアンスに違反したことが明らかになったと考えます」とコメントした。