大瀬良、初勝利でドラフト会議のお礼

プロ初勝利を挙げた広島・大瀬良大地はスラィリーに抱きつかれて苦笑いを見せる=マツダスタジアム(撮影・出月俊成)
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 「広島3‐1阪神」(16日、マツダ)

 広島のドラフト1位、大瀬良大地投手(22)=九州共立大=が先発し、待望のプロ初勝利を挙げた。

 ほとんどの広島ファンが球場に残っていた。昨秋のドラフト会議では抽選の末に、恩人でもある広島・田村スカウトが大瀬良の交渉権を引き当てた。その感動シーンは広島ファンにとどまらず、多くの人々の胸を熱くした。

 本拠地でのお立ち台に上った大瀬良は「ぶち(広島弁で本当に)最高で~す。僕がドラフトでカープに決まった時にすごく喜んでいただき、このマツダで初勝利を挙げることができ、すごくうれしいです」と初々しい感想を放った。

 大瀬良は初回から勢いのある速球と鋭い切れの変化球を織り交ぜ、7回102球5安打5奪三振2四球1失点(自責0)の内容だった。「とにかくがむしゃらに石原さんのミットを目がけて投げた結果です。僕の取り柄は気持ちしかないので、気持ちを前面に出して投げました。とにかく腕を振りました。それだけです」と声を弾ませた。

 この日の大瀬良は自身のバットでも1‐0の五回2死一、三塁から左線へ貴重な2点二塁打を放った。これがプロ初安打初打点。「(前の打者が)敬遠され、ちょっと悔しい気持ちとなり、絶対に打ってやろうと思いました。とにかく、うれしいというよりセカンドまで全力疾走しました」と振り返った。

 大瀬良はお立ち台から「(初勝利の喜びは)家族はもちろん、今、赤く染めてくれているファンの皆様に伝えたいと思います。やっとスタートを切ったなと思うので、これからも頑張ります!」とスタンドに向かってお礼の言葉を発すると、広島のマスコット・キャラクター「スラィリー」から抱きつかれながら、ファンの大声援に応えた。

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