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バレンティン一問一答「鳥肌が立った」

2013年9月15日

母・アストリットさんを抱き寄せキスするバレンティン=神宮

母・アストリットさんを抱き寄せキスするバレンティン=神宮

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阪神ファンから56号本塁打のボールを受け取るバレンティン(撮影・村中拓久) 母・アストリッドさんの祝福を受けるバレンティン=神宮

 「自分の理想とする打撃で、しっかり芯で捉えられた。打った瞬間、いったと思った。今までで最高の感触だった」

 ‐プレッシャーは。

 「少しあった。毎打席ヤクルトファンがいつも以上の声援を送ってくれて、何とか応えたいという気持ちで、力が入ってしまった。結果としてヤクルトファンの皆様の前で打つことができて、本当にうれしい」

 ‐あらためて記録を達成して。

 「今でも信じられない。夢の中にいるのではと錯覚するぐらい。実現して神に感謝したい」

 ‐記録はどこまで。

 「この先は自分でもわからない。チームのために、勝利のために打つだけ。数字は神が決める。ベストを尽くすだけ」

 ‐野球ファンにひと言。

 「今までサポートしていただいて、ヤクルトファン皆様には感謝しています。愛しています」

 ‐日本語でメッセージを。

 「アサッテ、ガンバリマス!」

 (会見場に移動して共同記者会見。母のアスリットさんと並んで会見に臨む)

 ‐今の気持ちを。

 「正直、今ホッとしています。心からうれしく思いますし、うれしい以外の気持ちが見つからない」

 ‐神宮で決めた。

 「神宮球場はずっと相性がいい。この6連戦に(新記録に)あと3本で臨んだが、3本であれば、神宮球場でさらにモチベーションが上がるし、できると思っていた。これまで節目、節目で打つことができたし、ファンの前で歴史をつくることができて本当にうれしい」

 ‐王貞治氏の記録を抜いた。

 「この瞬間が、訪れることができて本当にうれしい。王さんは本当に尊敬できる、偉大な日本記録を持つホームランバッター。並んで、抜くことできて本当にうれしい」

 ‐振り返ってどうか。

 「ここ何日か、力が自然と入ってしまっていて、ランナーがいてもかえすことができなかった。あの打席は大きいのは狙わず、リラックスしてランナーをかえすことに集中した。結果的にホームランになって良かった」

 ‐あらためて打った瞬間の心境を。

 「打った瞬間、言葉では表現ができない、サーッと鳥肌が立つような、身震いするような感触だった。最高の打席、感触、感覚を覚えることができた」

 ‐阪神ファンも祝福してくれた。

 「本当に特別な、異様な瞬間でした。相手チームのファンがホームランを喜んでくれることはシーズン中にはないこと。劣勢な状況にかかわらず声援を送ってくれて、余計にうれしく思った」

 ‐母・アスリットさんも喜んでいる。

 「皆さんが立ち上がって一緒に声援を送ってくれて、母は小さいので見つけることできなかったが、ベンチに帰ってきて、見つけて、喜んでいる様子を見て、うれしい気持ちになった」

 ‐きょうは母にどんな言葉をかけられたか。

 「『きょうは神のご加護がある。絶対に打てる。きょうがその日よ』と言葉をもらった。きょうは(出身地であるオランダ領アンティル)キュラソー島のフラッグの色をまとった、青色と黄色のコスチュームで声援を送ってくれた」

 ‐母に送る言葉はあるか。

 「日本記録をつくるという特別な瞬間に、母を立ち会わせてくれたことに感謝したい。大好きな母の前で打てて、お互いにいい瞬間を過ごせた」

 ‐お母さんからひと言。

 アスリットさん「私は世界中で一番、幸せな母です。私にこんなに素晴らしい息子を授けくれて、本当に感謝しています」

 ‐プレッシャーもあったと思うが。

 「55本を打った後から毎日のように追い掛けられた。その状況はわかっているし、仕事とわかっていたが…。自分の中では必ず出る、いつかは出るだろうと、いろいろ考え過ぎないようにリラックスして、モチベーションを保つことができた」

 ‐最終的に何本打ちたい。

 「何本という目標は特にない。今まで通り、常にチームのために。野球は9人でやるスポーツ。それを念頭に置いて、1打席、1打席が自分にとって今シーズン最後の打席と思って臨みたい。シーズンが終わって数字が出るもの」

 ‐3冠王の可能性がある。

 「打点に関しては5、6打点差。チャンスを与えられた。こういう環境でプレーできるのはうれしいが、結果を出そうとしたときには必ず力んでしまう。いつも数字が落ちた。なるべく考えないように、今までのような集中力を持って、打席に立つことを心掛けたい」

 ‐皆さんにメッセージを。

 「すべての応援してくれた方々に感謝したい。まずチームメイトのサポートがなければ達成できなかったし、調子が悪いときこそ協力してくれた。監督、コーチ…。素晴らしい球団に感謝している。そして奥村次長。彼が日本で野球する環境をくれた。スワローズファンの皆様も、いいときも悪いときもバックアップしてくれて、感謝しています。1人ではやれなかった。皆さんのサポートがあって、達成できた記録。応援してくれたみなさんに愛を込めて、この時間をシェアしたい」

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