大谷翔平、またB・ルース以来の偉業 勝利投手が2日後に初回本塁打は97年ぶり

 インディアンス戦の1回、メジャー初本塁打となる3ランを放つエンゼルス・大谷=アナハイム(共同)
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 「エンゼルス13ー2インディアンス」(3日、アナハイム)

 エンゼルスの大谷翔平投手(23)が鮮烈本拠地デビューだ。3月29日の開幕戦以来、5試合ぶりに打者として「8番・指名打者」で出場し、初回の打席でメジャー初本塁打となる3ランを放つなど、4打数3安打3打点、2得点。メジャー2戦目で猛打賞を記録した。1日のアスレチックス戦で初先発初勝利。球団によると、2日間の間に勝利投手が打者として出場した試合の初回に本塁打を記録したのは1921年6月13、14日のベーブ・ルース以来、97年ぶりの偉業となる。

 本拠地を熱狂させたのは同点の初回の打席だ。2死満塁の絶好機。カウント1-2からの4球目が暴投となり、三塁走者が生還して勝ち越しに成功。他の2走者もそれぞれ進塁して2死二、三塁。カウント2-2からの6球目を内角低めの球をフルスイングした。3球目に大きく空振りした同じ119キロのカーブをとらえると、鮮やかなアーチを描いた打球は3ランとなって右翼席に着弾した。

 地元ファンの興奮が渦巻くフィールドを大谷が気持ちよさそうに走る。ベンチでは首脳陣やチームメートの祝福が待っているかと思いきや、全員が知らん顔。初本塁打を記録した選手に対するメジャー“慣例”だった。苦笑いを浮かべて途方に暮れる新人を仲間たちが一斉に取り囲み、もみくちゃにした。

 スタンドも総立ちになって拍手と声援を送る。本拠地デビュー戦で受けるカーテンコール。大谷がベンチの中からヘルメットを右手で掲げてそれにこたえた。

 勢いは止まらない。前打者のバルブエナの1号ソロでリードを6点に広げた三回の打席は右前打。ワンストライクからの2球目、135キロのカットボールを打ち抜く。ラインドライブの打球は二塁手が懸命に伸ばしたグラブをはじき、右前に達した。

 五回の打席で見逃し三振に倒れた大谷が最後の打席となった八回に三たび、本拠地を沸かす。カウント2-2と追い込まれながら6球目の153キロ速球をライナーで中前へ。次打者のリベラに2ランが飛び出し、この日2度目のホームを踏んだ。

 試合後の大谷は初本塁打に対する地元ファンのスタンディングオベーションを「最高でした」と表現。97年前に同じ偉業を成し遂げた野球の神さま、ルースと肩を並べたことには「すごい光栄なこと」としながらも「今日よりこの先の方が大事じゃないかなと思うので、(バットが)振れているうちはいいですけど、自分のスイングができなくなった時にどう越えていくのかが大事なので今日は今日でよかったですけど、次に向けてしっかりやりたいなと思います」とクールに話した。

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