ダルビッシュ「トレード話があったからこうなった」自己最悪10失点で9敗目

 「レンジャーズ10-22マーリンズ」(26日、アーリントン)

 レンジャーズのダルビッシュ有投手(30)はマーリンズ戦に先発し、初回に2本塁打を許すなど四回途中9安打、自己ワーストの10失点で9敗目(6勝)を喫した。2四球、5三振、71球。14年7月28日以来、3年ぶりの対決となったイチロー外野手(43)には2打数1安打1打点だった。

 これまでの自己ワーストだった7失点を大きく上回る10失点。試合後のダルビッシュは時おり、笑みを浮かべるなど、すでに気持ちの整理はついているようだった。

 初回に1番のゴードンに初球弾、1死からイエリチにソロ弾を浴びて2失点。二、三回を無失点に抑えて立ち直ったかに見えたが四回に大きく崩れた。

 「三回まではすごいよかった。自分としては悪くなかった。むしろ、『今日はいいかな』と思ってました」。

 ポイントに挙げたのは四回の先頭、オズナとの対戦。1ストライクから投じた134キロスライダーを左越え二塁打にされた。「なんていうかな、あんまり投げたい球じゃなかったのをしっかりとらえられてしまって、それを引きずってしまった」。続くリアルミュートには初球、151キロ速球を中前へ。無死一、三塁からイチローにはカウント2-2から真ん中に入ったスライダーを右中間へ適時二塁打。その後も連打を浴び、打者一巡の猛攻を受けた。2死満塁から2巡目のオズナに走者一掃の三塁打を許したところで降板を命じられた。

 14年7月28日以来、3年ぶりの対決となったイチローには2打数1安打1打点。二回の打席は遊ゴロに仕留めたが、四回のピンチには甘いスライダーをとらえられた。

 2日前の会見で「楽しみ」と表現していた大打者との対決。「もちろん、楽しいんですけど、試合に入ったら正直、楽しむという気持ちはないので一打者として対戦しました。スライダーが真ん中でしたけど、ちゃんと1球で仕留められた、というのはあります」。チャンスを逃さなかったイチローの技術に脱帽した。

 今月末のトレード期限を前に移籍のうわさが絶えない状況の中でのマウンド。「昨日までは色々考えてどうなんだろうかっていうのはもちろんありましたけど、今日はいつも通りだったと思います」と平常心だったことを強調したダルビッシュ。しかし、会見の最後ではこう言った。

 「トレードの話があったからこう(自己ワーストの10失点)なってしまった。だって10点なんて取られることなんてなかなかないわけじゃないですか。それでも、あるわけだから、なにか理由をつけないと自分の中で切り替えってなかなか難しいと思うんですよ。真剣な話、今日の場合はなにかヘンな言い訳つけた方がいいんじゃないかなと自分では思ってます」

 そう話しながら表情を緩めたダルビッシュ。思いも寄らぬ発言に日米報道陣からは笑いが起こった。

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