イチ6月19戦で20安打 M17

 「マーリンズ3-0ブレーブス」(22日、マイアミ)

 敵の心理を読めばおのずと見えてくる。追い込んでからのカーブ。3点を先制して迎えた二回の打席。マーリンズ・イチローが、カウント2-2から前の打席で打ち損じた相手の決め球を中前へ運んでみせた。

 6月19試合で20本目のヒット。不規則な起用法ながら月間打率は驚異の4割だ。5月を終えた時点で打率は・322。打席感覚については開幕当初から「ノーマル」と言い続けているイチローはこの日も「(打席)感覚は4月から変わらないですよ」と言った。

 移籍2年目の今季も与えられた役割は“第4外野手”。例年、4月は感覚をつかむ『準備期間』と位置付けているが、「4番目の立場はキャンプが終わったときでないとダメなんで」とイチロー。同じ立場ながら7月に入って「ようやくノーマルな状態になった」と話した昨季からの進化を証明してみせた。

 五回の守備では右翼線際の鮮やかなスライディングキャッチで本拠地を盛り上げた。この日の1本でメジャー通算2983安打。金字塔に向かってイチローが確実に前に進んでいる。

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