イチが忍者再現!タッチ2度かいくぐる

 「メッツ7-5マーリンズ」(16日、ニューヨーク)

 マーリンズのイチロー(41)は七回に代打出場し、1打数1安打。右中間三塁打を放った後、次打者の二ゴロで本塁に突入し、相手守備の乱れを誘って1得点を記録した。

 ヘルメットが吹っ飛んだ。鬼の形相で左手を伸ばした。アウトを宣告した球審に食ってかかった。通常の2倍以上の5分44秒に及んだビデオ判定が際どさを物語る。「諦めたら絶対にうまくいかない。気持ちが切れたら終わりだよね」。魂の走塁。手にした珠玉の1点を、イチローが振り返った。

 1点を追う七回1死、イチローが代打で登場。粘った末の9球目、完璧に捉えて右中間へ三塁打。今季初長打で同点へのお膳立てをつくった。

 しかし次打者ゴードンの打球は、前進守備を敷く二塁手のほぼ正面のゴロ。スタートを切った三塁走者のイチローは、本塁憤死を予想してホーム手前で急停止した。挟殺間に打者走者を二塁に進める狙いだ。ところが、本塁への送球が一塁側にそれるのを見て再び前進。捕手のタッチを2度かいくぐり、ベースをタッチ。「どれだけエネルギーがいるか」と苦笑いだった。

 思い出すのは、ヤンキース時代の12年10月8日のオリオールズとのプレーオフ。「考えてはできない。あの時に近いと思う」。『忍者』と呼ばれた本塁突入を再現した。

 ビデオで確認後に判定が覆ると、仲間からの祝福にイチローが笑顔を見せた。41歳の勝利への執念が『明日』に生きる。

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