「レンジャーズ４‐２ヤンキース」（２８日、アーリントン）

　レンジャーズのダルビッシュ有投手（２７）はテキサス州アーリントンでのヤンキース戦に先発し、７回２失点で１０勝目を挙げた。大リーグ１年目から３年連続の２桁勝利をマークした日本選手は１９９５～９７年の野茂英雄（ドジャース）以来で２人目。

　ほえて、ほえて、またほえた。七回２死二、三塁。３番・マキャンを空振り三振に仕留めた瞬間、マウンド上でダルビッシュが感情を爆発させた。「単純に試合終盤でピンチを切り抜けて勝利に近づいたから」。米メディアもびっくりの雄叫び３連発だった。

　思わず苦笑いを浮かべたのは五回だ。１死からガードナーに中越えソロを浴びて２点目を失った。ぎりぎりでフェンスを越えた当たり。「まあ、行くとは思いませんでしたね」。三回の先制弾も、５日前の決勝弾も同じ打者。これで通算対戦成績は１１打数５安打、４本塁打。「ガードナーの両親を恨みました。なんでつくったんだ！って」。ダル節全開で爆笑を誘った。

　９安打を浴びながら粘りの投球で手にした１０勝目。メジャー１年目から３年連続２桁星は日本人選手では野茂氏以来、２人目だ。

　「１０勝とかどうとかっていうのはないです。ヤンキース相手に勝てたのですごくうれしいです」

　イチローとは３度対戦して完勝。昨季から続いている無安打打席を「１０」に伸ばした。敵地に乗り込んだ５日前のヤ軍戦では、五回途中降雨コールドで敗戦投手になっている。完全燃焼して勝てたことを純粋に喜んだ。