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ISPSが東京ヴェルディのメインパートナーに就任

 東京ヴェルディとコーポレートパートナー契約を締結したISPS半田晴久会長(中央)とヴェルディの選手たち
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 一般社団法人国際スポーツ振興協会(ISPS)がJリーグの名門・東京ヴェルディとコーポレートパートナー契約を締結し、2017シーズンのメインパートナーに就任した。14日に都内のホテルで発表会見が行われた。ISPSといえば男子ゴルフのツアー「ISPSハンダグローバルカップ」やシニアゴルフ大会の主催などで広く知られているが、日本サッカーチームのスポンサーを務めるのは初めて。会見に登場したISPSの半田晴久会長(65)は「運命を感じた」と東京ヴェルディのスポンサーとなることを決めた理由とスポンサーとしての心意気を明かした。

 大きな拍手を浴びて登壇した半田会長は、東京ヴェルディのサポートに乗り出した理由を「運命を感じた」と説明した。

 ISPSはこれまでゴルフのワールドカップや国内ツアー「ISPSハンダグローバルカップ」のほか、オーストラリアやニュージーランドでの公式戦など、多くのゴルフ大会のスポンサーを務めている。

 だが、ISPSのスポンサー活動は、実はゴルフだけではない。アーチェリーやボート競技、ボウリングなど世界中で多くの種類のスポーツを支援。2014年からはサッカー南アフリカプレミアリーグのチーム「ムプマランガ・ブラック・エイシス」のスポンサーも務めた。

 半田会長はサッカーの魅力を「無限の可能性を持っている」と語り、「どんなに貧しい国も貧しい子供でも、ボール1個でサッカーを楽しんで熱狂する。サッカーをやることによって犯罪率が減り、ドラッグをやめることもある。チームに入ることによって、教育がない子供でも、ルールを守り、チームワークを作る。そしてお互いを理解しあい、高い目標を持って自己を錬磨していく。最高の教育です」とサッカーが果たしている社会的意義を強調する。

 東京ヴェルディからは数年前からスポンサーの依頼があったものの、「中途半端は申し訳ないとお断りしていた」という。だが、昨年ニュージーランドの「チャサムカップ」を、さらに今年はニュージーランドのサッカーリーグのスポンサーになり、「ISPSハンダ ニュージーランドプレミアリーグ」となることも決定。運命を感じた半田会長は「それならば、ヴェルディとニュージーランドの交流と、サッカーのあらゆる可能性を求めて徹底的にやろう」と決意、東京ヴェルディのスポンサーになることを決めたという。

 多くのクラブの中から東京ヴェルディを選んだのにも理由がある。

 ヴェルディが、以前から多くの下部組織を持ち、女子チームを併設、選手の育成にも熱心なチームであることが半田会長の心をつかんだ。半田会長は「東京ヴェルディの素晴らしいところは、教育システム。Jリーグができる前からサッカーの底辺を広げ、サッカー人口を増やして育ててきた。そこに一番共鳴した」と東京ヴェルディのサッカーに取り組む姿勢に賛辞を贈った。

 2016シーズンはJ2で18位という成績に終わった東京ヴェルディ。だが、半田会長は「1年間でファンを2万人増やす」と堂々宣言。さらに、「皆さんはJ1への昇格を目指していますが、私はJ1で優勝、クラブW杯でも優勝し、賞金を稼いでみんなで(最高級ワインの)ロマネコンティを開けるのが目標」と大きな夢をぶち上げた。

 これは半田会長流の激励だ。続けて「セコい目標ではなく、そういう気で振興しているので、東京ヴェルディさんにもそういう大木の気持ちで頑張ってほしい」と選手らを熱く鼓舞。東京ヴェルディを全力で応援していくことを改めて誓っていた。