“鳴門渦潮”で初聖地へ 打倒鳴門だ!

 鳴門工、鳴門一が統合して2年目の鳴門渦潮。昨夏は徳島大会決勝で宿敵・鳴門に敗れ聖地には届かなかった。今年はエースで主将の矢野隆貴投手(3年)、強肩強打の多田大輔捕手(2年)、平間隼人遊撃手(2年)らを中心に、雪辱に向けて準備を進めてきた。目指すは3季連続甲子園出場中のライバル撃破、そして「鳴門渦潮」として初の甲子園出場だ。

 鳴門渦潮が、聖地を狙えるだけのパワーを蓄えてきた。統合2年目。02年、センバツ準優勝など鳴門工を全国の強豪に育てたベテラン・高橋広監督は「どこが相手でも勝てる力はついてきた」と手応えを口にした。

 豊富なタレントがそろうチームの中で、ひときわ目立つのが188センチ、87キロの大型捕手・多田だ。

 高橋監督が「高校時代の里崎(ロッテ)と比べても遜色ない」と称賛する強肩の持ち主。打撃もパワフルだ。春先に指揮官から「体の割にバッティングが小さいなあ」と指摘され発奮した。

 打率重視だった意識を「長打を狙ってフルスイングするようにした」と打撃改造。6月の大阪遠征で場外弾を放つなど、飛距離がグンと伸びた。

 多田の前を打つ3番・平間は、指揮官が「野球センスが高い」と評する左の巧打者。優れたバットコントロールで安打を量産。遊撃手として内野陣を引っ張りながら、3番手投手としてもマウンドに上がり、制球力抜群の投球を見せる。

 その平間が「鳴門と勝負したい」と、3季連続甲子園出場中のライバルの名を挙げた。統合1年目の昨夏、徳島大会決勝で鳴門に3‐6で敗れ甲子園に届かなかった。エース・美間(広島)ら先輩たちの涙を忘れてはいない。

 リベンジを託されたチームは昨秋、今春の県大会はともに2回戦敗退。結果を残せずにいた。しかし、5月の親善試合でセンバツ準優勝の済美・安楽から5回10安打で6点を奪うなど、春以降は強豪相手に好ゲームを積み重ねて自信をつけた。

 順当に勝ち上がれば、準々決勝で池田、準決勝で鳴門と対戦する。「チームは仕上がってきている。甲子園に行って打ちたい」と多田。強敵を倒して徳島の頂点に立ち、「鳴門渦潮」の名を全国にとどろかせる。

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