1年生・安楽が1失点完投!済美4強

 「高校野球愛媛大会・準々決勝、済美4ー1松山商」(25日、坊ちゃん)

 今夏ノーシードの済美が第2シードの松山商を破り、2年ぶり4強入りを果たした。背番号「18」の“スーパー1年生”安楽智大投手が4安打1失点で初完投。

 186センチ、87キロの堂々たる体格の1年生右腕が伝統校を力でねじ伏せた。安楽がシード校の松山商を相手に4安打1失点で9回完投。自己最速タイの145キロの速球を武器に8奪三振。チームを2年ぶり4強に導いた15歳は「今までにないくらい、いい投球ができました」と会心の笑顔で振り返った。

 初回に四球絡みで1点を失ったが、きっちり修正。先頭を出さないように心掛けた二回以降はスコアボードに「0」を8個並べた。大会前から警戒していた松山商を撃破した安楽は「どこも気を抜けない打線で苦しい試合でした」と勝利に胸をなで下ろした。

 秘策はスライダーの解禁だった。「真っすぐだけだったら、松山商には打たれる」と大会直前に練習を始めた。初先発した松山聖陵との3回戦は7回3失点だったが、松山商の偵察隊を意識して、直球とカーブだけの我慢の投球を貫いた。

 中1日は先発を意識して、ストレッチやマッサージを入念に行い、体をケアした。それが高校入学後初となる9回完投につながった。安楽も「まだまだ修正しないといけませんが、今日の勝利は自信につながります」と胸を張った。

 08年以来の頂点が見えてきた。準決勝は西条と今治西の勝者と激突する。上甲監督は「もう、安楽しかいないでしょう」と相手が決まる前から1年生右腕の先発を“予告”。百戦錬磨の名将がすでに全幅の信頼を寄せている。

 「余力はありません」と全力で投じた133球で精根を使い果たした安楽だが、4強で満足するわけにはいかない。狙うは当然甲子園だ。「ここまで来たら、次もいくしかない。バックの先輩を信じて投げたい」と表情を引き締めた。あと2つ。背番号「18」の中心選手が済美に4年ぶり夏切符をもたらす。

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