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帝京・伊藤、激動の2年5カ月が終わる

 八幡商に逆転負けし、松本(6)の肩に手を寄せる伊藤
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 八幡商に逆転負けし、松本(6)の肩に手を寄せる伊藤

 「高校野球・2回戦、帝京3‐5八幡商」(13日、甲子園)

 ネクストサークルでゲームセットを見届けた伊藤は大きく息を吐いて、試合後の整列に向かった。この瞬間、帝京・伊藤拓郎投手の激動の2年5カ月の高校野球生活が終わった。

 2年前の夏の甲子園、1年生史上最速の148キロをマークし、脚光を浴びたが、その後は苦難の連続だった。2年になると、スピードを追い求めるあまりに投球フォームを乱し、制球が定まらなくなった。さらに故障が追い打ちをかけた。昨夏は背筋痛、今春は右手中指の爪を負傷した。

 名門のエースを任されながら昨秋、今春ともに都大会初戦敗退。大会後も一向に調子は上がらない。悶々(もんもん)とする日々。見かねた前田監督から「このまま終わるようだと、甲子園で投げた意味がなくなるぞ」と厳しく叱責された。この言葉で目が覚めた。

 「どん底からはい上がろう。最後の夏は絶対に行く」と決意。東東京大会では“球速”へのこだわりを捨て、緩急で勝負。大胆なモデルチェンジで3季ぶりの甲子園切符をつかんだ。

 初戦のみ登板(四回途中5失点)で2回戦敗退。最後は「一塁手」で終わった。進路について「高卒で即プロ入りの考えは変えません」。艱難(かんなん)辛苦を糧に、次のステージで日本一の夢を実現してみせる。

(2011年8月14日)

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