【競輪】元虎戦士の伊代野がS級初1着

 待望のS級初1着を挙げた伊代野貴照
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 「春日賞争覇戦・G3」(23日、奈良)

 プロ野球の元阪神タイガース投手で競輪に転身した伊代野貴照(35)=奈良・101期・S2=が23日、奈良競輪2Rで1着。競輪の最上位であるS級での初勝利を挙げた。

 開設記念レースの最終日、S級デビューから19走目となる伊代野は、3番手で周回を重ねた。赤板(残り2周)から動きはあったが、伊代野はスッと8番手に下げる。打鐘(残り1周半)前に吉田茂生(岐阜)が先行態勢に入り、伊代野は動じることなく8番手のまま。最終ホーム手前で内を下がってきた井上公利(宮城)をかわした伊代野は、労せずして7番手を確保し、2コーナーから踏み上げて、前団をまくり切って1着を挙げた。伊代野マークの玉手翔(兵庫)が2着に入り、近畿ワンツーで決着した。

 レース後の伊代野はデイリースポーツの取材に応じ「やっと(1着が)獲れました。(野球に例えると)一軍で1勝を挙げたものですね」と笑顔。沼津学園高校卒業で静岡県出身だが、競輪選手としては奈良支部(デビュー当初は兵庫支部)に在籍。「デビューは奈良(2012年7月7日)だったし、S級初1着も奈良。しかも記念ですから。(奈良とは)縁がありますね。S級に上がってから、なかなか思うようなレースができなかったし、きょうも勝ったとはいえ、仕掛けが遅かった。でも、この1着で(自分が)いい感じに変わると思います」とS級初1着が伊代野にとっては良薬となりそうだ。

 伊代野は2002年にドラフト10巡目で阪神に入団。08年のオフに戦力外となり、台湾(兄弟エレファンツ)や四国アイランドリーグ(高知ファイティングドッグス)などでプレーした。その後、日本競輪学校に101期生として入学。12年7月に奈良でデビュー。14年1月に最下級のA級3班からA級2班へ昇格。15年1月にA級1班、151~6月の競走得点が93・34で、A級上位に入ったため、16年1月にS級2班へ昇格した。通算1着回数は104(320走)、優勝は15回(うちA級1、2班戦が4回、チャレンジステージが11回)。

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