【競輪】渡辺一成G1V2 冷静差しで決めた地元戴冠
「オールスター競輪・G1」(15日、いわき平)
渡辺一成(34)=福島・88期・SS=が新田祐大を直線で内から差し切って優勝した。昨年の全日本選抜(久留米)以来、2回目のG1制覇。優勝賞金4400万円(副賞含む)とKEIRINグランプリ2017(12月30日・平塚)の出場権を獲得した。
地元ファンの声援を受けて、渡辺が2回目のG1制覇を成し遂げた。「(1月の当所)G3の時は緊張したけど、オリンピックが東京で行われる。ここで緊張していては勝負にならない。決勝も余裕を持って走れた」。3年後の東京で4回目の五輪出場を目指す男は、地元G1のプレッシャーをはねのけて、最高の結果で締めくくった。
レースは、展開が動いた残り2周半で竹内が落車するアクシデント。「(新田は)4番手が取れた。前にも集中できたし、後ろにも気を配れた」と、渡辺は影響を受けずに冷静沈着だった。連日、先導役を任せた新田も同様だ。自転車競技では、ともに世界の強豪を相手に戦っている。「新田君の成長がすごくて僕は付いているだけ。たまたま内に入って勝てた。内容に納得はできていない。喜びは半減です」と振り返った。
この優勝で2年連続のグランプリ出場を決めた。すでに出場権を得ている新田と昨年同様にタッグを組む。「新田君もだけど、昨年のグランプリでやり残したことはたくさんある。僕もまだまだ北日本を引っ張りたいし、これから出場権を狙う北日本の選手と一緒に最高の結果を残したい」と4着に終わった昨年以上の結果を目指す。
そして、来年のオールスター競輪も、開催地は今回と同じいわき平。「僕も含めて、来年も地元勢で優勝を」と渡辺。もちろん、自らが連覇を成し遂げるシナリオを思い描く。