【阪急杯】伏兵トーキングドラム鋭伸V 重賞初挑戦でタイトル奪取

 「阪急杯・G3」(26日、阪神)

 主役不在のスプリント界を象徴する結末だった。栄冠を勝ち獲ったのは、これが重賞初挑戦だった7番人気のトーキングドラム。内ラチ沿いからスルスルと伸び、最後は2着馬とのたたき合いを頭差で制した。「最後は1頭分しかないというスペースでしたが、しっかりと走ってくれました」と幸はしてやったりの表情を見せた。

 未勝利戦V後、脚部不安で2年近くのブランクを味わった7歳馬。中山競馬場で勝利を見届けた斎藤誠師は「一瞬の脚があんなにあるとは思わなかった。2年も休んでいた馬なので感慨深いですね」としみじみと語った。

 この勝利により高松宮記念(3月26日・中京)の優先出走権を得たが、「千二は忙しい感じがするし、このあとはひと息入れて決めたい」(斎藤誠師)としており、春のスプリント王決定戦には向かわない見通し。ミッキーアイルが引退し、昨年覇者ビッグアーサー、シルクロードS勝ち馬ダンスディレクターが戦線を離脱。桶狭間の決戦はさらに混とんを深めそうだ。

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