【フェブラリーS】超ハイペースから一転 結果を左右した“中だるみ”
「フェブラリーS・G1」(19日、東京競馬場)
前日に急死した父が背中を押したようなVだった。2番人気ゴールドドリームが、2着ベストウォーリアとのたたき合いを首差制してG1初制覇。03年覇者ゴールドアリュールとの父子制覇を決めた。
主導権を握ったのは大外16番枠から仕掛けていったインカンテーション。15番のケイティブレイブと外枠2頭が逃げ争いをしたことで、前半3Fの通過は過去10年で最速となる34秒0を記録した。
超ハイペースか-と思われたが、並びが決まると一気にペースが緩む。2~3Fの10秒8-11秒4から4~5Fは12秒2-12秒8と一気にダウン。この“中だるみ”が大きなポイントとなった。
一転して後方からの追い込みは厳しい流れに。結果、中団を確保した2頭のワンツーとなり、最後に競り勝ったゴールドドリームが栄冠を手にした。
今年に入ってエアスピネル(京都金杯)、ミッキーロケット(日経新春杯)、グレンツェント(東海S)、ブラックスピネル(東京新聞杯)と重賞4勝をマークする4歳馬。サトノダイヤモンドを筆頭とする“最強世代”から、また一頭ヒーローが誕生した。
2着のベストウォーリアは馬群に包まれ、厳しい競馬を強いられながらも連対は確保。ベテラン馬らしいしぶとさを見せた。1番人気のカフジテイクは最後方から直線大外に出す“自分の競馬”。メンバー最速の上がり3F34秒9をマークと力は示したが、きょうの流れでは3着までが精いっぱいだった。