【阪神JF】“16冠ベビー”ソウルスターリング魅せた切れ味 父に続く無敗戴冠だ

 「阪神JF・G1」(11日、阪神)

 “16冠ベビー”のソウルスターリングが7日、美浦坂路で軽快な動きを見せた。父は現役時代にG1・10勝を含む14戦無敗の成績で“怪物”と呼ばれたフランケル。母スタセリタもG1・6勝をマークした名牝だ。新馬戦-アイビーSを連勝した良血馬は、父と同じ無敗でのG1制覇を狙っている。

 怪物の遺伝子は確実に受け継がれている。ソウルスターリングは美浦坂路での最終追い切り。4F55秒1-40秒5-12秒4で切れのある動きを見せた。

 G1直前としてはやや控えめにも思える内容だが、藤沢和師は納得の表情で話す。「先週、ウッドで(併せ馬を)やっているし、ここまで順調に使っている馬だからね。前走後からしっかりと乗り込んできたし、体調面は問題はないよ」と、笑顔で予定通りの調整であることを強調した。

 デビューから無傷の2連勝。新馬戦は直線で抜群の末脚を発揮し、続くアイビーSでは牡馬を力でねじ伏せた。「新馬、前走と遅いペースの競馬にもしっかり対応できたのは心強い。特に前走は強い内容だった」と大人びたレースぶりを評価する。前半5F通過62秒0のスローペースを好位で折り合い、ラスト3Fはメンバー最速タイの上がり3F33秒9をマーク。トレーナーが言うように、前走は素質の高さを見せつける圧巻の走りだった。

 父フランケルはサドラーズウェルズ系のガリレオ産駒で、母父はモンズーンという欧州血統。過去にサドラーズウェルズ、ガリレオ、モンズーン産駒の素質馬が日本へ輸入されたものの、軽い芝が合わずに結果を残せなかった。「正直なところ、血統だけを見た時はどうなるだろうと思った」と師はデビュー前を振り返る。

 ただ、その考えは実際に馬を見て変わった。「血統のイメージとは違ったね。素晴らしい馬体をしていた。それでお母さんを見に牧場まで行ったが、これもいい馬だった。納得したよ」とうなずく。日本の馬場には重過ぎるという欧州血統の概念を覆す素材。仏米でG1・6勝の母スタセリタと怪物の組み合わせから“天才少女”が誕生した。

 「2歳牝馬だけに輸送の心配はあるものの、コース自体は問題ない。阪神は広いし、力勝負になる舞台。能力を出せる」と期待する。父のG1初勝利は無傷4連勝となったデューハーストS・英G1だった。父より1戦早い無傷3連勝でのG1制覇を成し遂げ、同産駒として世界初のG1馬に輝いてみせる。

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