【競輪】奥井迪 ガールズの頂点へ徹底先行!8年間の中学教師生活から転身

 今年の女王を決める「ガールズグランプリ2016」(12月28日・立川)まで残り1カ月を切った。今回のKEIRIN屋は、2年連続2回目出場の奥井迪(34)=東京・106期・A2=を特集する。中学校の体育教師から競輪選手に転身したスポーツ・ウーマン。風を切り裂く先行勝負に徹して、ガールズケイリンの頂点を目指す奥井の真意を直撃した。

  ◇  ◇

 -2年連続のガールズグランプリ出場。今年は練習バンクの立川での開催だ。

 「まずは出場が決まってホッとしています。今年は立川で開催だし、出ないといけないと思っていたので良かったです」

 -2015年は93走して1着74回、優勝18回。今年も28日現在で78走して1着60回、優勝14回。大崩れすることなく、好成績を維持している要因は。

 「やっている練習は変わらないですよ。スキーを幼いころから続けていて、自転車に乗り始めてからの時間が浅い。だから、乗れば乗るほど力が付いてきた。でも、今は壁にぶつかっていると思います」

 -ガールズケイリンを目指した動機は。

 「小、中、高、大学とずっとスキーをやっていた。小さいころはスキーでオリンピックに出場することが夢だった。しかし、国際大会に出場すると、自分の限界や世界との差を感じた。スキーはセンスがないと難しい。ちゃんと働こうとなり、父が教師をやっていたので、自分も教師に。8年間、保健体育を教えていました。ガールズケイリンは、たまたま始まったことを知り、興味を持って調べていたらガールズサマーキャンプの存在に行き着いた。教師をやりながら、スキーの国体に出ていたし、アスリートとしてまだやりたかった。職場に内緒で日本競輪学校の1次試験を受験して、合格してから報告しました」

 -1年間の競輪学校生活はどうだったか。

 「106期の仲間に恵まれて、苦しい練習も耐えられました。スキーは小さいころから続けて、センスがないと世界で戦えない。自転車は競輪学校に入るときから始めても遅くない。(トップになれる)可能性がある。自転車もセンスは必要だけど、練習でカバーできるし、練習をすれば結果に直結する。やりがいがありました」

 -今年のガールズグランプリへの意気込みは。

 「自分は2012年の村上義弘さんのグランプリを見て感動した。雨の降る中、単騎で仕掛けて優勝。自分も見ている人に感動を伝えたい。だから、自分にしかできない競走をしたい。先行で腹をくくりました。グランプリを勝とうと思ったら、先行勝負では難しい。でも、やろうとするバカは私しかいない。いきなり強くなることはないし、今までやってきたことをやっていくだけです。ファンの人も自分の先行を応援してくれる。恩返しをしたいし、優勝して勝利者インタビューで喜びを共有したいですね」

  ◇  ◇

 奥井 迪(おくい・ふみ)1981年12月19日生まれ、34歳。167センチ、69キロ。札幌市出身。2004年の第59回国民体育大会スキー大回転で優勝。早大卒業後、106期生として日本競輪学校へ入学。14年5月武雄競輪場でデビュー。

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