「ヤングダービー・プレミアムＧ１」（２０日開幕、とこなめ）

　９月はＧ１戦が５つも開催される。注目は「プレミアムＧ１・第３回ヤングダービー」だ。有望な若手勢による激戦で、今回の舞台は愛知県のとこなめボート。男女を問わず勝率上位の若手がそろった。女子の遠藤エミ（２８）＝滋賀・１０２期・Ａ１＝は、男女混合戦での優勝実績もあり、ＳＧ戦でも活躍。初の女子選手の優勝も狙える存在だ。とこなめ以外に多摩川、宮島、芦屋、江戸川でもＧ１戦が行われる。

　満３０歳未満の選手で争われるヤングダービーも今年で３回目。勝率などの選考基準をクリアしていれば、デビューからの年数や実績、男女問わずに参加資格が得られる。

　３年連続３回目の出場となる遠藤だが、過去２回は苦い経験しか残っていない。第１回大会の戸田では、予選を３位で通過し、見事準優勝戦１号艇を手に入れるも、５着大敗に終わった。第２回大会の尼崎では、モンスター級と言われていたエース機を手にしたが、「いいエンジンなら、どんな形にペラを叩いても大丈夫でしょう。自分の形にします」とペラ調整を行ったのが失敗。エース機の姿はどこにもなく、予選敗退の憂き目。予選を終えて「勉強になった」と肩を落としたのが印象的だった。

　しかし、毎年この大会を機に成長しているのは間違いない。１５年には年間７回優勝を飾り、今年５月のＳＧ・ボートレースオールスターでは、女子で唯一の予選突破を果たし、男子の一線級を相手に、互角の戦いを演じるまでに成長した。

　いまだ手が届かないビッグタイトルだが、すぐ目の前のところまで来ている。８月の津のレディースチャンピオンでは、苦しい状況から優出した。今回はＳＧ級の男子選手が相手になるが、決して乗り越えられない壁ではない。成長した遠藤が３回目のヤングダービーで頂点を狙う。