「日本ダービー・Ｇ１」（２９日、東京）

　堂々たる風貌だ。重賞連勝中のスマートオーディンが、２８日正午過ぎに東京競馬場へ到着。落ち着いた様子で馬房に収まった。「輸送の心配はしていませんでしたが、おとなしかったですよ」と高橋助手は笑みを浮かべる。そして「まず、父を超えました」と、ひと言つぶやいた。

　同助手は父のダノンシャンティも担当。６年前のダービーでは、輸送前に骨折が判明して取り消した経緯がある。それだけに、その子で大一番に挑むのは感慨深い。「ブラッドスポーツの醍醐味（だいごみ）を味わわせてもらっています。今回は強い馬がそろっているけど、切れは負けていないと思う。父の株を上げたいですね」。鋭い末脚で、皐月賞組を一刀両断といく。