【ダービー】武豊 スピネルでV6だ

 「日本ダービー・G1」(29日、東京)

 ワールドツアーだ。アメリカ、フランス、そして日本。世界中を飛び回る武豊は、この1カ月間で天皇賞・春、かしわ記念、イスパーン賞と、国内外のG1を次々と制した。26日の木曜に日本へ戻ったばかりのユタカは27日、京都市内で行われた『武豊展』の内覧会に参加。イスパーン賞のトロフィーを手に「強かった。同じコースなので凱旋門賞に、という気になりましたね」と胸を張った。

 節目となるデビュー30年目。館内に飾られたパネルやトロフィーを感慨深げに眺め、「一つ一つに思い出があるし、もっともっと増やしたい。今年のダービーが一番印象深くなればいいですね」と笑みを浮かべた。

 史上最多5勝を挙げる“ダービー男”だ。今回、その騎乗回数も単独トップに到達。27頭目のコンビとなるエアスピネルで挑む。3枠5番に「スペシャルウィーク(98年)もディープインパクト(05年)も5番だった。いいと思います」と過去コンビを組んだダービー馬の名を挙げて歓迎。皐月賞は4着に敗れたが、「東京2400メートルに変わるのはいい方に出るかなと思う」と期待を込めた。

 競馬学校同期の蛯名が皐月賞馬ディーマジェスティで悲願のダービー初制覇を狙う。「阻止しますよ。僕が勝てなければ、(蛯名に)勝ってもらっていいんだけどね」。そう言ってライバルをけん制すると、「今年はレベルが高い。勝った馬は価値がある。(館内に)ダービーのトロフィーを置くスペースがあるかな、って見たけど、大丈夫でした」と笑いを誘った。ダービーに愛された天才が、目下の勢いで6度目の栄冠を狙う。

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