「日本ダービー・Ｇ１」（２９日、東京）

　リオンディーズが２５日、栗東ＣＷで追い切った。

　栗東ＣＷの直線、前２頭の間を割ろうとしたが、リオンディーズの反応は鈍い。Ｍ・デムーロはあきらめて進路をインに切り替えた。スペースができて気楽になったのか。グイと末脚を伸ばす。全体時計は６Ｆ８５秒４－３８秒３－１１秒６。外２頭をあっさりとらえて最先着を決めた。

　瞬間の反応が鈍かった要因は、初めて舌を縛ったからかもしれない。鞍上が角居師に進言。レースでも縛ることに決めた。「元気。すごく良かったしスムーズ」と、ダービー連覇を狙う名手は効果を感じ取った様子だ。

　トレーナーはあえて３週続けてジョッキーを乗せた。「手の内に入れてもらうため。ミルコはコントロールしやすくなったと話していました。精神的に落ち着きが出て、良くなっている」と納得の表情。「父母とも東京の２４００メートルをこなした。血統的にも楽しみ」と自信を取り戻した。

　皐月賞は向正面で外へ持ち出した時にガツンと掛かりながらも、掲示板に残り底力を見せつけた。舌を縛った効果で折り合いがスムーズになれば、逆襲がある。